「少量培地根域制限ベッド栽培システム」の開発と冬期作キュウリの温湯散水効果

タイトル 「少量培地根域制限ベッド栽培システム」の開発と冬期作キュウリの温湯散水効果
担当機関 群馬県園芸試験場
研究期間 1994~1995
研究担当者
発行年度 1995
要約 セル成型苗キュウリの短期連続更新栽培に適応性の高い「少量培地根域制限ベッド栽培システム」を開発した。同システムを用いた冬期作キュウリで、温湯散水利用により地温が高まり生育が促進し、上物・総収量を高めることができる。
背景・ねらい 果菜類栽培は、育苗の省力化を図るためセル成型苗の利用が増加しているが、キュウリセル成型苗は特に冬期の低地温によるストレスから初期生育の遅れにより初期収量が少なく、経営的に不安定である。そこで、接ぎ木苗が容易にできる幼苗磁気圧着接ぎ木法により接ぎ木した若齢苗を更新作業の容易な少量培地根域制限ベッドに定植し、短期連続更新栽培のネックとなる冬期作キュウリに対して温湯散水による生育促進効果を検討した。
成果の内容・特徴
  1. 少量培地根域制限ベッド栽培システム:図1のように不透根透水シート、灯油温水器、チューブ、マルチ、タイマー等(経費:約70万円/10a当り)から構成される(図1)。
  2. 本栽培ベッドのシート内のみにキュウリのルートマットが形成され、培地ごと除去できることから更新作業が容易で、短期連続更新栽培に適している。
  3. 2月下旬(2/22)におけるベッド培地温測定値の推移は以下の通りである(図2)。温水区(35℃):18.5~29.0℃、地下水温区:15.0~26.0℃。
  4. 半促成栽培キュウリ(1/21播種)での温水区は地下水温区より生育が促進し収穫開始が7日程早く、総収量で約40%、上物収量で35%増収した(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 定植時苗は、2葉前後の接ぎ木若齢苗も可能である。
  2. キュウリ栽培では、年間4~5作の短期作型による計画生産に適用性が高い。
  3. 土壌病害やネコブセンチュウ等の隔離効果が期待できる。
  4. ベッド内培地は、粒状パーライトを混入しシート内の目詰まりによる滞水を防ぐ。
  5. 緩効性肥料による基肥だけとし、生育状況により追肥する。
  6. 株更新時期には、散水を控えベッド内の土壌を軽くし作業性の向上を図る。
  7. 温湯散水期間:定植時(2/21)~4/3まで。
図表1 214887-1.gif
図表2 214887-2.gif
図表3 214887-3.gif
カテゴリ 肥料 育苗 きゅうり 経営管理 栽培技術 省力化 接ぎ木 播種

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