タイトル |
鉢物用アンスリウムにおける冬期間の温度、日長管理法 |
担当機関 |
三重県農業技術センター |
研究期間 |
1995~1995 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
1995 |
要約 |
春~夏出荷のアンスリウム栽培における冬期最低温度は、開花数の多い18℃が適当である。また、短日条件下ではほとんど開花が認められない。
|
背景・ねらい |
アンスリウム等の観葉植物では、花を含めて観賞対象とするため、出荷の適期は花立ちを基準に判断されている。しかし、現在まで開花調節技術が確立されていないため、株づくりによって開花数を確保していく生産方法が取られている。このような栽培法では開花が不揃いとなり、需要期に合わせた出荷が困難となっている。そこで、アンスリウムの計画生産を可能にする温度、日長条件を解明し、基礎資料を得る。
|
成果の内容・特徴 |
- 冬期間の最低管理温度の違いによって、株の大きさにはほとんど差が認められないが、株重は高温管理ほど優る傾向である(表1)。
- 1~6月及び出荷目標の5~6月の総開花本数は18℃で多くなる傾向で、15℃及び20℃では、冬期間の開花が抑制される傾向であることから、生育及び開花率向上には、冬期間は最低管理温度18℃程度が適当である(表1、図1)。
- 短日条件下では生育が劣り、処理期間中はほとんど開花が認められないことから、冬期は自然日長または電照処理による長日条件とする(表2、図2)。
|
成果の活用面・留意点 |
- 温度、日長に対する生育、開花特性が判明した結果、出荷期を想定した計画生産が可能となる。
- この技術は次年度の出荷を想定した栽培によるもので、次年度の出荷を目的としない場合は、開花より生育の確保を図るため、20℃管理が望ましく、苗育成期と出荷前期とは異なる最低管理温度を設定することが重要である。
- 冬期の長日処理による開花は、自然日長とほぼ同等で、向上が認められないが、寡日照下における補光処理は開花率を高めることに有効であると考えられる。
|
図表1 |
 |
図表2 |
 |
カテゴリ |
アンスリウム
出荷調整
|