トマト黄化えそウイルス(TSWV)による新病害、きくえそ病及びガーベラえそ輪紋病(仮称)

タイトル トマト黄化えそウイルス(TSWV)による新病害、きくえそ病及びガーベラえそ輪紋病(仮称)
担当機関 静岡県農業試験場
研究期間 1995~1997
研究担当者
発行年度 1995
要約 きくとガーベラに新発生したえそ病はミカンキイロアザミウマにより伝搬され、宿主範囲の広いTSWVが病原ウイルスである。
背景・ねらい 平成6年夏期より、県西部地域に新発生と思われるウイルス病がきくとガーベラに発生し、大きな問題となった。特にきくでの被害が大きく、本病の多発により収穫皆無のほ場もあった。重要病害であると考えられるので、病原ウイルスの諸性質を調査し、病原ウイルスの同定を行う。
成果の内容・特徴
  1. 本ウイルスにり病するときくでは葉にえそやえそ輪紋、茎にはえそ条斑、ガーベラでは葉に退緑輪紋、えそ輪紋、退緑斑点等が発生する。
  2. 本ウイルスは宿主範囲が広く、ナス科、キク科、マメ科、ヒユ科等の植物に全身感染できるので、多くの作物に被害が発生する危険がある(表1)。
  3. 本ウイルスはミカンキイロアザミウマにより伝搬される(表2)。
  4. 本ウイルスは感染細胞内の小胞体中に、径87nmの擬球状粒子を集塊状に形成する(図1)。
  5. 本ウイルスはTSWVの抗血清と特異的に反応するので、TSWVである。
成果の活用面・留意点
  1. 本ウイルスによるきくの病徴は、半身萎ちょう病や生理障害に類似しており、判別に注意が必要である。
  2. TSWV抗血清を使用した血清診断法により、本ウイルスの検定が可能である。
  3. 本ウイルスは多くの作物に被害を及ぼす危険があり、アザミウマ類の防除が必要である。
図表1 214988-1.gif
図表2 214988-2.gif
図表3 214988-3.gif
カテゴリ 病害虫 ガーベラ きく 生理障害 なす 防除

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