タイトル |
スプレーギクの年4.5作栽培によるカジュアルフラワー生産 |
担当機関 |
静岡県農業試験場 |
研究期間 |
1996~1997 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1997 |
要約 |
カジュアルフラワー向けに切花長60cmのスプレーギクを、育苗中に摘心し、毎回植え換える方式で生産すると同一施設で年間4.5作が可能である。購入苗の利用、定植機器の利用、収穫出荷の簡素化等の省力化を図れば、慣行の年3作栽培よりも経営が改善できる。
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背景・ねらい |
カジュアルフラワーの消費が増加してきており、これに対応した低コストな生産方式が求められている。ここではスプレーギクについて、家庭で日常的に利用し易い60cm程度の切花を、周年安定的に、低コストで供給する栽培方式を開発し、その経営評価を行う。
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成果の内容・特徴 |
- 育苗時に摘心した苗を定植して切花長60cm程度で開花させると、1作当たり在ほ期間69~80日(平均75日)で収穫でき、同一施設での年4.5作栽培が可能である(図1)。
- この方式には`ディッパ-'、`ハッピ-バ-ド'など、短日処理開始後7週前後で開花する、いわゆる7週タイプの品種が適する。
- 挿し穂の購入や定植機器の利用、収穫~出荷の簡素化などを進めることにより、30%程度の省力化(10a1作当たり)が期待できる。
- 作付け回数と年間収穫本数の増加に対応するためにハウスを10分割すると、定植及び収穫作業について労力分散が図られる(図2)。これにより基幹従事者2名+雇用2名程度で3,300m2の経営が可能になる。
- 作付け回数の増加による生産量の増加と省力化により大幅な低コスト化が達成でき、単価40円で慣行以上の農業所得が得られ、慣行と同じ経営規模(3,300m2)でも経営改善が図られる(表1)。
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成果の活用面・留意点 |
- 土壌消毒にはダゾメット粉粒剤もしくはD-D剤を用い、年1回実施する。
- 想定する単価は 40 円/本で、それ以下の場合には規模拡大を図る必要がある。
- 連棟型ハウスの谷部分で分割する。ただし、区画数が少ないと労働時間の平準化は困難で、大規模化が難しい。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
育苗
きく
規模拡大
経営管理
栽培技術
出荷調整
省力化
大規模化
低コスト
土壌消毒
品種
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