タイトル |
大規模桑園の省力的管理技術 |
担当機関 |
埼玉県蚕業試験場 |
研究期間 |
1996~1996 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1997 |
要約 |
10t養蚕に対応した桑園の省力的管理技術を確立した。桑園管理は、乗用型管理機により育蚕作業と競合しない冬期間に主体的に行う。また、桑園造成は組織培養苗を機械で植付けすることにより省力的に行う。
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背景・ねらい |
繭生産量10tの大規模養蚕経営に必要な桑園管理は、現行法の夏期に行う方式では飼育作業と競合するため難しい。そこで、飼育作業と競合しない時期に行える省力的作業技術を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 施肥作業は、年1回とし、乗用型管理機にグランドソアを装着し、従来の春肥を行う時期に行う。肥料は年1回施肥用の緩効性桑園専用肥料を使用する。1ha当たりの施肥作業時間は、施肥機に給肥する時間等を含めて1人作業で6時間弱である。なお、本管理機は、最低地上高が高いため枝条のある桑園でも支障なく施肥を行うことができる(表1)。
- 除草剤散布は、乗用型管理機にブームスプレアを装着して、2月下旬から3月上旬に行う。
除草剤は、グルホシネート+トリフルラリンまたはビアラホス+リニュロンを使用する。 除草剤散布作業時間は、1ha当たり1人作業で約2時間でる。なお、天候等の原因で除草効果が不十分な場合は、夏期にセトキシジム乳剤のトップスプレーで対応する。
- 春切り作業は、切断条桑収穫機に株直し装置を装着して行う。
- 大区画の桑園造成は、組織培養苗等を用いてタバコ移植機で植え付ける。その作業時間は、1ha当たり約42時間である(表2)。また、植付2年目から機械収穫が可能である。
- 切断条桑育残沙を堆肥化して活用する場合はマニアスプレッダを使う。10a当たり3t散布する場合、1ha当たり約12時間で行うことができる。
養蚕残沙の堆肥施用の桑収量に対する効果は、隔年に3tの散布を行うと、無散布に対して約40%の増収となる。
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成果の活用面・留意点 |
- マニアスプレッダによる堆肥の散布には枕地を広くとる必要がある。
- 除草剤のトップスプレーは、技術者の指導を受けること。
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