タイトル |
秋出し花壇苗の標高別の越冬性とは種期・定植期の明確化 |
担当機関 |
山梨県総合農業試験場 |
研究期間 |
1997~1997 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1997 |
要約 |
主な秋出し花壇苗の中で、ビオラは標高200~1000mで越冬が可能である。定植可能な期間は長いが、適期は9月中旬から10月で苗は開花が始まった大苗が良い。クリサンセマムは低標高地(200m)を除いて、アリッサムはすべての地帯で越冬不可能である。
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背景・ねらい |
従来、春の花壇苗として利用されていたクリサンセマムなどは、最近秋出し花壇苗として急激に生産と消費が増加している。しかし、耐低温性や鑑賞期間、定植適期など商品として重要な情報が明らかにされていないのが現状である。これらを明確にすることは今後秋出し花壇苗の生産と消費を拡大していく上で特に重要と考えられる。そこで、比較的生産量の多い3品目について、県内の標高の異なる6地点に時期を変えて植え付け、越冬の可否などの検討を行い、標高と関連した花壇苗の選択方法を明らかにしようとした。
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成果の内容・特徴 |
- ビオラ
- 県内のほとんどの標高(200~1000m)で越冬し(表1)、連続して観賞することが可能である。鑑賞期間は最長7ヶ月以上にも及ぶ(表2)。
- 定植する時期は9月から12月まで長期間可能であるが、翌春の生育や開花、観賞期間を考慮すると、適期は比較的早い9月中旬から10月である(図1)。
- 定植する苗は7月中旬頃は種し開花の始まった大苗のほうが、翌年まで生育と開花が優れる傾向にある(表2)。
- クリサンセマム・パルドーサム
- 標高320m以上の地点ではまったく越冬できない。甲府市郊外の標高200m地点でもほんの一部越冬したのみである(表1)。
- 温暖地で露地植えする場合、8月中旬頃は種した比較的若苗を11月上旬に定植すると越冬率向上が見込める(表3)。
- アリッサム
- 県内のほとんどの地点で露地植えの越冬は不可能である(表1)。
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成果の活用面・留意点 |
定植場所の微気象や気温の年次変動、植栽方法などに留意して活用を図る。
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カテゴリ |
クリサンセマム
栽培技術
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