タイトル |
バラの接ぎ挿し台木(オドラータ)の採取時期 |
担当機関 |
神奈川県農業総合研究所 |
研究期間 |
1997~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
バラの接ぎ挿し苗(ミニプランツ)の台木として`オドラータ'の休眠枝を利用する際には、12月から3月に採取、保存し3月中旬の緑枝接ぎに利用することができる。また、萌芽後の4月の枝を用いての接ぎ木を行うことも可能である。
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背景・ねらい |
従来のノイバラ実生台苗に比べて育苗時の省力がはかれる接ぎ挿し苗(ミニプランツ)の利用が増加しているが、技術的に未確立な面が多く、挿し穂の採取適期も明確ではない 。そこで、現在接ぎ挿し台として多く利用されている`オドラータ'について挿穂の最適採取時期の検討を行う。
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成果の内容・特徴 |
- 露地栽培された`オドラータ'の1年生シュートを`ローテローゼ'の接ぎ挿し台として用いるときには、12月から3月にかけて台木に用いる挿穂を採取すると、3月中旬の緑枝接ぎに利用できる(表1)。
- 太さ5~10mm程度のまっすぐに伸びた`オドラータ'のシュートを台木用に採取する。採取後50~60cm程度に切りそろえてトゲを取り除き、水揚げ後にビニール袋等で密封する。4℃の冷蔵庫で保存し、接ぎ木時には10cm程度に切りそろえ、芽をくり抜いて利用する。接ぎ穂は温室内で育成した枝を利用する。
- ロックウール栽培下において、2月採取の台木苗の生育がやや優れなかったものの、採取時期の違いによる収量、品質に有意な差は認められない(表2、表3、表4)。
- 4月になり新梢の先に蕾が見える程度に萌芽したシュートを採取後直ちに台木として、`ブライダルピンク'の緑枝接ぎを行なうと、ほぼ100%の活着率が得られる(表1)。
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成果の活用面・留意点 |
- 台木保存時は乾燥に注意し密封状態を保つ。とげがあるとビニール袋等に穴があくので、梱包の前に丁寧に取り除く。
- 各品種毎の親和性が未検討のため確認の上、利用する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
育苗
乾燥
くり
台木
接ぎ木
ばら
品種
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