用排水路におけるウィープホール用フィルター

タイトル 用排水路におけるウィープホール用フィルター
担当機関 愛知県農業総合試験場
研究期間 1998~2000
研究担当者
発行年度 1998
要約 用排水路のウィープホール用フィルターとして樹脂発泡体を用いたブロック・フィルターを開発した。従来の椀型フィルターと比較して、同等の排水性能を示し、軽量で取付けが簡単なため施工性に非常に優れ、製品単価も安価である。
背景・ねらい 農業用の用排水路を設置する場合、水路の浮力防止のため周辺地下水を排水するウィープホールを水路底及び水路側壁に設置し、ウィープホールの水路外壁には吸い出し防止用のフィルター材を敷設する(図1)。このフィルター材には、従来抜き型枠した砂利フィルターか、砂利を詰めた椀型フィルターが使用されてきたが、施工性が悪く、水路側壁の土砂が吸い出されて陥没している現場も見受けられる。そこで、これらの問題点を解決するため民間との共同研究により、新しいウィープホール用フィルターを開発する。
成果の内容・特徴
  1. 開発したウィープホール用フィルターは、粒子状ポリスチレン樹脂発泡体を縦300mm×横300mm×厚さ100mmのブロック状に成形したもので、1個の重量は約150gと非常に軽量である。排水は樹脂発泡体と発泡体との空隙を通り、フィルターは、土圧強度、耐久性、土砂の吸い出し防止を考慮して、密度13.5kg/m3、空隙率11%、透水係数0.2cm/s、圧縮強度0.064MPaの仕様とする。
  2. 箱に土砂(砂質土)を充填して排水性能試験(図2)を行ったところ、樹脂発泡体フィルターは、従来用いられてきた直径30cmの半球状の椀型フィルター(樹脂ネットの内面を不織布で覆い、その中を砂利で充填している)と同程度の排水性能を示す(図3)。
  3. 箱による排水性能の繰り返し試験は、椀型及び樹脂発泡体フィルターとも8回以上では単位時間当たりの排水量が同程度となったので10回までとし、10回の試験内での土砂移動の目詰まりによる性能劣化は樹脂発泡体フィルターの方が少ない(図3左)。
  4. 樹脂発泡体フィルターは軽量で取り扱いやすく、水路のコンクリート外側壁面に両面粘着テープで貼り付けるが、1ヶ所の取付けを1人作業で行った場合でも 105秒で(表1)、従来の抜き型枠した砂利フィルターや椀型フィルターの設置(共に約30分/1ヶ所)と比較して、非常に施工性に優れている。
  5. 樹脂発泡体フィルターの設計単価は800円/個であり、従来品より約4割安価である。
成果の活用面・留意点
  1. 本成果は、潅漑排水整備事業を行う担当者に有益な情報であり、既に3現場156ヶ所で使用されており、今後広く普及するものと思われる。
  2. 樹脂発泡体フィルターは、腐敗しないので長期的使用に耐えうるが、今後とも設置現場での追跡調査を行っていく。
図表1 215925-1.gif
図表2 215925-2.gif
図表3 215925-3.gif
図表4 215925-4.gif
カテゴリ 排水性

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