イチゴの高設ベンチ「岐阜県方式」

タイトル イチゴの高設ベンチ「岐阜県方式」
担当機関 岐阜県農業技術研究所
研究期間 1999~1999
研究担当者
発行年度 1999
要約 イチゴの高設ベンチ「岐阜県方式」は草勢の強い品種に対しても収量性と作業性を確保できる低コストなシステムである。栽培槽は不織布製樋状・少量培地で、1条植えとする。ベンチは小段差・多条ベンチ(2~4条)をハウス間口によって効率的に組み合わせる。草勢維持のため根圏温度・炭酸ガス等の環境調節機材を装備する。
背景・ねらい 草勢の強い品種に対して栽植株数及び通路幅がとれ、収量性と作業性が確保でき、高設ベンチ栽培における労働環境の改善が図れるシステムを開発する。
成果の内容・特徴
  1. 栽培槽は幅10cmとし、フラワーネット(1リットル培地:10cm角目2マス、1.5リットル培地:3マス)で不織布シート(厚さ0.35mm、透水率60%)を受け、樋状とする。この不織布シートからの排水は良好である。ヤシ殻培地を充填し、栽培槽に1条植えとする。栽培槽の下に排液受け樋を設置し、排液を回収し、ハウス内の過湿を防ぐ(図1)。
  2. ベンチはφ19mm直管パイプで組み、4条、3条、2条片成り、2条外成りの4種類がある。前3者は12cmの段差を付け、作業性を確保する(図2)。
  3. ハウスには4種類のベンチを組み合わせて効率的に配置する。2条片成りベンチはハウスのサイド用で、外側の通路を省略する(図3)。通路幅は90cm程度とする。これらにより、土耕並の8,000株/10a程度の栽植株数が得られる。
  4. 給液装置は2液方式とし、10cmピッチの点滴灌水チューブを使用する。1回当たりの給液は少量とし、排液量が2割程度となるよう時期により回数を調節する。
  5. 草勢維持のための環境調節として、根圏温度の確保のためφ13mmの塩ビ管を栽培槽内に埋設し、温湯ボイラーに接続する。10月中旬から14℃に設定する。炭酸ガス補充及び電照は11月中下旬~2月下旬までそれぞれ1,000ppm、2~4時間(品種特性による)程度行う。温風暖房機により最低夜温を7℃とする。
  6. これらシステム一式の設備費(ハウス、工事費別途)は、440万円程度である(表1)。
  7. 岐阜県育成品種「濃姫」で栽培実証を行ったところ、収穫期の生育は草丈35cm、果梗長38cmと生育旺盛で、土耕栽培と差がなかった。収量は、土耕栽培程度の収量が得られ、栽植株数が減少するロックウール耕(7,000株/10a)より多い(図4)。
  8. 高設ベンチ「岐阜県方式」の果実品質は、土耕栽培と同等であった(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 育苗は培地量100~200cc程度の小型ポットで行う。
  2. 培地・不織布シートは3年程度で更新する。
図表1 216069-1.gif
図表2 216069-2.gif
図表3 216069-3.gif
図表4 216069-4.gif
図表5 216069-5.gif
図表6 216069-6.gif
カテゴリ 育苗 いちご 低コスト 品種

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