周年被覆による砂地ハウスイチゴ栽培の窒素溶脱量軽減

タイトル 周年被覆による砂地ハウスイチゴ栽培の窒素溶脱量軽減
担当機関 静岡県農業試験場
研究期間 2000~2001
研究担当者 渥美和彦
新良力也
宮地直道
河田智明
発行年度 2001
要約 砂地ハウスのイチゴ栽培期間中の窒素溶脱量は、基肥施用からビニル被覆までの期間(約45日)に多いと推定されるが、周年被覆することにより降雨に伴う溶脱量が減少し、慣行栽培に比べて30%程度の軽減が期待できる。
キーワード 砂地ハウス、イチゴ、窒素溶脱量、周年被覆、軽減
背景・ねらい 砂地ハウスのイチゴ栽培では、9月の定植後、10月中旬以降にビニル被覆が行われるが、この時期は秋雨時期のため、降雨による基肥の流亡が懸念される。そこで年間を通じてビニル被覆を行う周年被覆栽培による窒素溶脱量の軽減を検討する。
成果の内容・特徴
  1. イチゴのうね幅に合わせ埋設した簡易埋設型ライシメーター(図1)で評価すると、慣行被覆での栽培期間中の窒素溶脱量は84kg/10aであり、その84%にあたる71kg/10aが基肥施用からビニル被覆までの期間に生じると推定される(図2)。
  2. 基肥施用からビニル被覆までの期間には、かん水に伴う窒素の溶脱に加え、降雨に伴う溶脱量が多いと考えられ、周年被覆することによりこの期間および栽培期間を通じて、30%程度の窒素溶脱量軽減が期待できる(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 砂地のハウス栽培イチゴの栽培管理、施肥管理改善の基礎資料として活用する。
  2. 窒素溶脱量の調査はイチゴのうね部分のみで行った。
  3. ライシメーターの採水量は降水量(降雨+かん水量)に対し、慣行被覆で66%,周年被覆で56%であった(図2)。
  4. イチゴ栽培期間中、深さ15cmの土壌はpF1.5以下の多湿状態であった。
  5. 本調査期間中の地下水位は地表面下1.8~3.2m、ハウス土壌の粒径組成は粗砂74%、細砂24%であった。
図表1 216687-1.gif
図表2 216687-2.gif
カテゴリ いちご 栽培技術 施肥

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