| タイトル | イネもみ枯細菌病菌の高精度定量検出法 |
|---|---|
| 担当機関 | (独)農業技術研究機構 中央農業総合研究センター |
| 研究期間 | 2001~2003 |
| 研究担当者 |
小原達二 畔上耕児 |
| 発行年度 | 2002 |
| 要約 | メンブレンフィルター法によりPVDFメンブレン上に形成させた微小コロニーのブロットを免疫染色することにより、田面水、用水等から100ml中に数個という低密度のイネもみ枯細菌病菌を高精度に定量検出できる。 |
| キーワード | イネもみ枯細菌病菌、定量検出、メンブレンフィルター法、免疫染色、疎水性PVDF |
| 背景・ねらい | イネもみ枯細菌病菌の農業生態系におけるマクロな挙動については、未解明の部分が多い。これは、大容量の農業環境水から本細菌を高精度に定量検出する適切な方法がなかったのが主因である。そこで、田面水、農業用水、河川・湖沼水等の試料液100mlから本細菌を定量的に検出する方法を検討する。 |
| 成果の内容・特徴 | 1. 100mlの農業環境水試料(農業用水、田面水等)からメンブレンフィルター法により集菌、培養を行いフィルター上に細菌の微小コロニーを形成させ、イネもみ枯細菌病菌の特異抗体を用いて免疫染色することにより、本細菌コロニーのブロットのみを特異的シグナルとして高感度に定量検出する方法を考案した(図1)。本法により、最短で2日間以内での検出が可能となる。 2. 本法には、メンブレンフィルター法で通常用いられるセルロース系メンブレンではなく、ポリビニリデンフロライド系の疎水性PVDFメンブレンを用いる。タンパク質吸着能と物理的強度に優れる本メンブレンフィルターを用いることにより、免疫染色による特異的シグナルが増強され非特異的シグナルが低減するとともに、検出操作上のメンブレンフィルターの取り扱いが容易になる。 3. 本法における微小コロニー形成には、もみ枯細菌病菌の選択培地であるCCNT(Kawaradani et al., 2000)に1ppmホスホマイシンナトリウム、5ppmフェネチシリンカリウム及び5%ラフィノースを添加した改変培地平板上で、41℃、30~40時間培養する方法が有効である。 4. 本法では、選択培地と抗体反応の両方による二重の選択圧がかかるため、それぞれ一方のみによる検出に比べ、より特異的な検出が可能である。 5. 人工汚染灌漑用水を用いた試験では、本検出法による定量検出の限界値は100~101cfu/100mlと考えられ、100ml中に数個という極めて低レベルの細菌密度でも定量的検出が可能である(図2)。 6. 本法により、イネ収穫期の周辺河川、湖沼等に存在する極めて低密度のもみ枯細菌病菌を定量的に検出することが可能であった(表1)。 |
| 成果の活用面・留意点 | 1. 本法を用いて農業環境におけるもみ枯細菌病菌の分布・挙動を調査することで、本細菌の詳細で正確な生態解明が可能となる。 2. 無病種子や無病苗の確保の目的に、本法を応用した検出法の利用が考えられる。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| カテゴリ | 病害虫 水田 もみ枯細菌病 |
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