タイトル | イネいもち病抵抗性同質遺伝子系統(コシヒカリ新潟BL)の混植による発病抑制効果 |
---|---|
担当機関 | 新潟農総研 |
研究期間 | 1995~1998 |
研究担当者 |
原澤良栄 小潟慶司 堀武志 藤巻雄一 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 圃場に分布するいもち病菌レースに対して非親和性のコシヒカリ新潟BLを多発生地では70~80%、少発生地では40~50%として親和性系統と混植することにより、高い発病抑制効果が得られる。 |
キーワード | コシヒカリ新潟BL、イネいもち病、発病抑制、レース、同質遺伝子系統 |
背景・ねらい | 新潟米生産においては、消費ニーズに応じ農薬の使用量を削減することが課題となっている。いもち病は水稲の最重要病害であり、防除に用いられる農薬使用量は水稲栽培中で最も多い。そこで、農薬使用量を大幅に削減するために、いもち病の無防除栽培ができるようなコシヒカリ新潟BLの利用法を明らかにする。 |
成果の内容・特徴 | 1. 圃場に分布するいもち病菌レースに対して非親和性のコシヒカリ新潟BLを、多発生地では70~80%、少発生地では40~50%として親和性系統と種子混合し混植することにより、葉いもち、穂いもちの発生を低く抑えることができる(図1)。 2. コシヒカリ新潟BLの混植による発病抑制効果は、葉いもち、穂いもちともに高いことから、多発地における葉いもち発病度が50以下になるような平年並みの発生量であれば、本田期の防除は不要になると考えられる(図1)。 3. 混植による発病抑制効果によって減収及び品質低下を防止できる(表1)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 混植による発病抑制効果はいもち病菌レースの分布状況により異なるので、レースの分布状況を把握するため、レース調査を毎年実施する。 2. 混植による発病抑制効果を持続させるため、コシヒカリ新潟BLの構成系統や系統の混合比率はレースの分布状況に応じて決定する。 3. 上記の特性から、種子は自家採種せず、必ず種子更新する。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
カテゴリ | 病害虫 いもち病 自家採種 抵抗性 農薬 防除 |