輪換畑における肥効調節型肥料を利用した大豆全量基肥施肥法

タイトル 輪換畑における肥効調節型肥料を利用した大豆全量基肥施肥法
担当機関 茨城県農業総合センター農業研究所
研究期間 2000~2002
研究担当者 樫村英一
小山田一郎
泉沢直
須賀立夫
発行年度 2002
要約 大豆栽培の基肥として慣行の速効性肥料に加え肥効調節型肥料LPS80を同時施肥することで稔実莢数が増加し増収する。肥効調節型肥料LPS80の適窒素量は開花期における硫安追肥1.0kg/aに対し50%減肥である。
キーワード 大豆、全量基肥、LPS80
背景・ねらい 大豆の開花期追肥は収量水準の低い圃場で有効であるが、茎葉が繁茂している開花期の追肥作業は煩雑で重労働であることから生産現場では行われていない。そこで、基肥施用時に慣行の速効性肥料にシグモイド型肥効調節型肥料(LPS80)を同時施肥し、開花期追肥作業の省略と収量・品質(粒大、粗蛋白質含量等)向上効果を検討し、省力・増収技術を開発する。
成果の内容・特徴 1.
標準播種、晩播とも施肥法および施肥窒素量の違いは、開花期や成熟期の早晩に影響しない(表1)。
2.
全量基肥施肥および開花期硫安追肥は慣行施肥に比べ、標準播種、晩播とも主茎長がやや長くなるが、茎の太さ、主茎節数等生育に差が無く、倒伏は認められない(表1)。
3.
全量基肥施肥は慣行施肥に比べ、m2当たり稔実莢数が増加するため平均で約6%増収し、開花期追肥に近い収量が得られる(表2)。
4.
全量基肥施肥でのLPS80の窒素量は1.0~0.5kg/aでは差が無く、窒素量を0.5kg/aまで減肥しても増収効果があり(表2)、増収効果は標準播種、晩播ともほぼ同程度見られる(データ略)。
5.
全量基肥施肥は慣行施肥に比べ大粒率がやや低下するが、百粒重、粗蛋白質含量に差はない(表2)。
6.
県内9か所・10地点での10~30a規模の現地試験では、7地点で6~18%の増収効果が認められ、全量基肥施肥と慣行施肥では生育量や倒伏に差は認められなかった(表3)。
成果の活用面・留意点 1.
施肥時期から播種時期の間隔が極端に開くと効果が認められない。肥料の性質から散布後1週間以内に播種する。
2.
全量基肥施肥の大豆作付跡の可給態窒素は慣行施肥並であることから、後作物の施肥 量は慣行通りとする。
3
速効性肥料と肥効調節型肥料(LPS80)を組み合わせた肥料は市販されている。肥料コストは高まる(慣行対比約2,300円/10a増)が、慣行施肥より約10kg/10a増収で採算がとれる。
図表1 216945-1.gif
図表2 216945-2.gif
図表3 216945-3.gif
カテゴリ 肥料 コスト 施肥 大豆 播種

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