メチオニンがサツマイモネコブセンチュウ防除効果を発揮する地温

タイトル メチオニンがサツマイモネコブセンチュウ防除効果を発揮する地温
担当機関 三重科技農研
研究期間 2001~2002
研究担当者 北上達
西野実
発行年度 2002
要約 アミノ酸の一種であるメチオニンは、地温14℃以上の条件で土壌に処理するとサツマイモネコブセンチュウ防除効果が発揮され、12℃以下では効果が不十分となる。
キーワード メチオニン、サツマイモネコブセンチュウ、防除効果、地温
背景・ねらい アミノ酸の一種であるメチオニンは、環境に対する負荷が少ない線虫防除素材として期待されている。しかし、安定した防除効果を得るための効率的な処理方法、線虫に対する効果を発現するメカニズムなど、解明すべき課題が残されている。
そこで、サツマイモネコブセンチュウを対象に、メチオニンの線虫防除効果に及ぼす地温の影響を明らかにする。
成果の内容・特徴 1.
サツマイモネコブセンチュウ2期幼虫を約1頭/1gsoil接種した蒸気滅菌土壌に、メチオニン30kg/10a(成分量)を処理して30℃、20℃及び10℃で7日間保持すると、30℃ではネコブセンチュウが全く検出されず、20℃では非常に少なくなる。これに対して、10℃ではメチオニン無処理と同程度のネコブセンチュウが検出される(表1)。
2.
上記1の各処理土壌を用いて25℃条件下でトマトを42日間栽培すると、メチオニン処理土壌では根部へのネコブセンチュウの寄生程度が無処理より低くなる。30℃のメチオニン処理は全く寄生を受けず、20℃の処理はごくわずかに、10℃の処理は少数の寄生を受ける(表1)。
3.
サツマイモネコブセンチュウ2期幼虫を約2頭/1gsoil接種した蒸気滅菌土壌に、メチオニン30kg/10a(成分量)を処理して20~10℃の温度範囲において2℃間隔で7日間保持すると、14℃以上ではネコブセンチュウ検出数が非常に少なくなり、検出された2期幼虫は活動が全く認められない休止状態である。これに対して、12℃及び10℃では多数のネコブセンチュウが検出されるが、12℃では全ての個体が休止状態である(図1)。
4.
上記3で検出された休止状態の2期幼虫をメチオニンを含まない蒸留水中に移し替え、20℃で5日間保持すると、14℃以上で検出された個体は全て休止状態のままであり、これらは死亡している可能性が高い。一方、12℃で検出された休止状態の個体は一部が蘇生する(図2)。
5.
以上のことから、メチオニンは地温14℃以上の条件で土壌に処理するとサツマイモネコブセンチュウ防除効果が発揮され、12℃以下では効果が不十分となる。
成果の活用面・留意点 1.
メチオニンを利用して安定的なサツマイモネコブセンチュウ防除効果を得るための基礎条件として重要である。
2.
本研究にはDL-メチオニン含有率が80%で、クエン酸と尿素を添加・調製したものを供試した。
3.
本研究で確認されたのは2期幼虫に対する防除効果と地温の関係であり、他の生育ステージについては未検討である。
図表1 217108-1.gif
図表2 217108-2.gif
図表3 217108-3.gif
カテゴリ 病害虫 トマト 防除

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