| タイトル | 脂肪酸資材を用いた茶園暗渠水の脱硝酸処理 |
|---|---|
| 担当機関 | 三重科技セ |
| 研究期間 | 1999~2003 |
| 研究担当者 |
出岡裕哉 磯部宏治 |
| 発行年度 | 2003 |
| 要約 | 脂肪酸資材を用いた茶園暗渠水の硝酸態窒素の生物学的処理は、暗渠水のpHを6~7程度に上昇させることが必要で、脱窒菌定着時にはリンを必要とする。菌定着後は、脂肪酸資材槽での脱窒速度は2.1~2.4mgN/L/hrである。 |
| キーワード | チャ、暗渠水、脂肪酸、硝酸態窒素、脱窒 |
| 背景・ねらい | 暗渠により茶園地下浸透水を集水し、暗渠水中の硝酸態窒素を脱窒させることにより地下水の硝酸態窒素汚染を低減するため、炭素源として脂肪酸資材を用いた土着の脱窒菌による生物学的脱窒方法を開発する。 |
| 成果の内容・特徴 | 1. 調査茶園暗渠水のpHは4.0~4.5と低く、窒素は大部分が硝酸態窒素の形で存在し、リン濃度は0.15mg/L以下である。 2. 茶園暗渠水と脂肪酸資材を用いた室内試験の結果から、菌定着時における脱窒菌による脱硝酸反応は、リン濃度を0.75mg/L以上とすることで脱窒が進む。また、暗渠水のpHを6~7に調整することが必要で、無調整のpH4では脱窒は進まない(図1)。 3. 設置した暗渠水処理装置は、60Lコンテナ6個を連結し、流路長は約9mで、1番目のコンテナにはリン資材とカキガラを充填してリン濃度とpHを上昇させ、その後の5つのコンテナに脂肪酸資材を充填する。また、脱窒菌は特に接種することはせず、土着の菌を利用する(図2)。 4. 暗渠水のpHはカキガラ通過後に6以上となりその後硝酸の脱窒に伴ってさらに上昇する。また、暗渠水のDOは、脂肪酸資材の充填された部分では1mg/L以下に低下する(図3)。 5. 菌定着後、この装置を用いた茶園暗渠水の脱窒速度は、装置全体(資材容量とカキガラ槽を含む)では1.4~1.7mgN/L/hr、脂肪酸資材槽の有効容量から算出した脱窒速度は、2.1~2.4mgN/L/hrで、処理時間8.3時間(流量0.4L/分)で硝酸態窒素25mg/L程度の暗渠水を10mg/L以下の濃度に処理できる(図4)。 |
| 成果の活用面・留意点 | 1. 供試した脂肪酸資材は炭素数17の高級脂肪酸で、固体炭素源として脱窒菌の栄養源となり、理論的には資材1kgで硝酸態窒素1kgの脱窒が可能である。 2. 資材に脱窒菌が定着して安定するまで2~4週間ほどの期間を要する。 3. リンの添加は菌定着過程には重要であるが、菌定着後は暗渠水中に含まれるリンで十分である。 4. 菌定着過程の室内試験では亜硝酸が認められるが、菌定着後の装置では認められない。 5. 夏期の屋外実験結果であり、処理水の水温は最低でも20℃であるため、温度の低下する秋冬期には効果が劣ると考えられる。 6. 装置規模の拡大のためには、暗渠水量及び硝酸態窒素濃度、脂肪酸資材との接触効率及び接触時間に考慮する必要がある。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| 図表4 | ![]() |
| カテゴリ | かき 茶 |
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