肉用牛へ給与する蒸煮した杉チップは粗飼料の代替となる

タイトル 肉用牛へ給与する蒸煮した杉チップは粗飼料の代替となる
担当機関 群馬畜試
研究期間 2005~2005
研究担当者 浅田勉
赤岩香織
山田正幸
高橋朋子
宮田希和子
滝澤勝敏
発行年度 2005
要約 蒸煮した杉チップの嗜好性はチモシー乾草やバミューダ乾草に比べて劣るが、濃厚飼料と混合して給与することにより、粗飼料の代替として利用できる。
キーワード 肉用牛、杉チップ、粗飼料、嗜好性
背景・ねらい 木材の輸入自由化により国産材需要が低迷し、間伐材の利用が停滞したため、放置されて山林を荒廃させているケースが見受けられる。そうした中、杉を蒸煮し家畜飼料(以下杉飼料)とする製造技術が開発され、飼料化に成功する。間伐材が肉用牛の飼料として有効利用できれば、林業および畜産業に対する貢献も大きい。
そこで、本県における利用推進のため、杉飼料の安全性と利用特性について検討する。

成果の内容・特徴 1.
黒毛和種雌牛2頭(B1・29カ月齢、B2・30カ月齢)、ホルスタイン種雌牛1頭(H♀・15カ月齢)およびホルスタイン種去勢牛1頭(H♂・16カ月齢)を用い試験を行う。
2.
嗜好性試験(キャフェテリア法)で、杉飼料はチモシー乾草やバミューダ乾草に比べ嗜好性が劣る(表1)。
3.
濃厚飼料を黒毛和種5kg/日、ホルスタイン種8kg/日に制限することにより、杉飼料を1日2kg程度は採食可能である(図1)。
4.
杉飼料を3カ月間給与しても、第一胃液pH(表2)、総原虫数(図2)および血液性状(尿素態窒素、総コレステロール、遊離脂肪酸、AST、GGT、カルシウム、マグネシウム、無機リン)は正常値の範囲内である。
5.
杉飼料を給与しても、ふんの臭気(アンモニア・臭い強度)は稲ワラ給与時と差はない。

成果の活用面・留意点 1.
杉飼料は肉用牛全般に活用できる。
2.
杉間伐材をチップに加工し、4気圧下で150℃から160℃で3時間蒸煮したものをすり潰して製造する。
3.
通常の粗飼料と違ってビタミンEやカロテンを含有していないので、その他の飼料構成に注意する。
4.
1日1頭あたりの給与量は2kgを上限とすることが好ましい。
5.
宮崎県の九州産業株式会社が製造したものを用いた。価格は55~60円/kg(杉飼料40~45円・運賃15円)である。
図表1 217957-1.gif
図表2 217957-2.gif
図表3 217957-3.gif
図表4 217957-4.gif
カテゴリ 加工 肉牛

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