草丈が短く、やや早生、大粒のダッタンソバ「北陸4号」

タイトル 草丈が短く、やや早生、大粒のダッタンソバ「北陸4号」
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 中央農業総合研究センター
研究期間 1992~2004
研究担当者 伊藤誠治
荒川明
大澤良
中村恵美子
堤忠宏
馬場孝秀
林敬子
発行年度 2005
要約 ダッタンソバ「北陸4号」は、「北系1号」に比べ、草丈がやや短く、成熟期はやや早く、千粒重はやや大きい。子実重は同程度で、ルチン含量はやや少ない。
キーワード 草丈、ダッタンソバ、品種、ルチン、早生
背景・ねらい ダッタンソバは、毛細血管の働きを安定・強化させ、出血性の病気に予防効果があるといわれているルチンをそばの約100倍含んでおり、健康食品・機能性食品として、麺だけでなくダッタンソバ茶などに利用されている。しかし、国内消費のほとんどが中国から輸入されており、安心、安全の観点から、生産現場が確認できる国産のダッタンソバが求められている。北海道向けに北系1号(北海T8号)が育成され、栽培が始まったが、本州向けの品種は育成されていない。そこで、本州に適するダッタンソバを育成する。

成果の内容・特徴 1.
「北陸4号」は農業生物資源研究所ジーンバンクより分譲を受けた「ダッタン種(Rotundatum)」を育種素材として育成ものである。(表1)。
2.
開花期、成熟期は「北系1号」に比べやや早い。
3.
草丈、主茎長は「北系1号」に比べ短く、1株花房数は少ない。
4.
草型は直立・分枝伸長型である。
5.
子実重は「北系1号」と同程度で、千粒重は重く、容積重はやや重い。
6.
製粉歩留りは「北系1号」と同程度で、ルチン含量はそばの約100倍である。
7.
畑地(黒ボク土)で標高が高く(750m)寒冷な気候である長野県中信農業試験場では、子実重33.0kg/aとそば「信濃1号」より多収である(表2)。

成果の活用面・留意点 1.
「北陸4号」は東北から中国地方の畑作秋そば栽培地帯に適応する。品種登録出願受理。岐阜県で栽培が検討されている。
2.
耐湿性はそばと比べて弱いので、排水対策を万全にすること。水田転換畑での栽培は極力避けること。
3.
普通そば同様脱粒し易いので、適期収穫に努める。
4.
計画的な種子更新を計り、特性の維持に努める。
図表1 218205-1.gif
図表2 218205-2.gif
カテゴリ 育種 水田 機能性食品 そば 耐湿性 品種

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