| タイトル | コメの蛋白質含量を制御するQTL |
|---|---|
| 担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 中央農業総合研究センター |
| 研究期間 | 2002~2005 |
| 研究担当者 |
寺尾富夫 廣瀬竜郎 |
| 発行年度 | 2005 |
| 要約 | 第1染色体と第12染色体に玄米の蛋白質含量に関与するQTLが存在する。第1染色体のQTLは、インディカ型で蛋白質含量を増加させ、劣性である。 |
| 背景・ねらい | 米の蛋白質含量は、食味に大きく影響し、蛋白質含量が高いほど、食味が低下する傾向が高いといわれていることから、日本国内向けには、蛋白質含量が低い品種が育成されている。一方、世界に目を向けると、特に途上国では、米の蛋白質は貴重な蛋白質資源であり、蛋白質含量が高い稲の育成が望まれる。従って、目的・地域に応じて、蛋白質含量が異なる稲品種を育成するためには、蛋白質含量を制御するQTLを見出すことが重要であり、これを組み合わせることで、目的の蛋白質含量の品種の育成を可能にする。 |
| 成果の内容・特徴 | 1. ササニシキ/ハバタキ//ササニシキ///ササニシキの戻し交配固定系統85系統(BC2F5)を用いて、玄米の蛋白質含量をニレコのNIRS6500近赤外米食味・品質分析計を用いて測定し、QGeneによりQTL解析を行ったところ、第1染色体および第12染色体に両者のQTLが見出された(図1,図2)。 2. 第1染色体上のQTLは、長腕側のマーカーC86H近傍にある。ハバタキ型(インディカ型)で蛋白質含量が高く、LOD値で6.36(2001年)および12.76(2002年)であり(図1)、寄与率はそれぞれ、29%と50%だった。このQTLを含む領域をヘテロで持つ個体からの分離個体(BC2F6)の玄米窒素含量を、ElementarのrapidNにより、燃焼法で調べ、5.95倍して玄米蛋白質含量を算出すると、ハバタキ型の平均値は7.07%と、ササニシキ型(ジャポニカ型)の6.17%よりも、0.1%レベルで有意に高かった。また、ヘテロ個体着生粒の蛋白質含量は、穂内で既に分離しており、その平均値6.33%は、ササニシキ型に1/4ハバタキ型が混入した値に良く一致する。従って、蛋白質含量が高いハバタキ型が劣性である(図3)。 3. 第12染色体上のQTLは、短腕側のマーカーG24BEH近傍にあり、ササニシキ型で蛋白質含量が高く、LOD値は2001年には2.09、2002年には3.69だった(図2)。寄与率はそれぞれ、10%と18%だった。 |
| 成果の活用面・留意点 | 1. ここで見出された2つのQTLは、玄米の蛋白質含量を変える育種に応用出来る。 2. 第12染色体のQTLは、準同質遺伝子系統を用いて窒素含量の定量を行って確認する必要がある。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| カテゴリ | 育種 品種 良食味 |
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