タイトル | 紙ポットと殺菌剤(粒剤)を用いたベニバナインゲンの3種土壌病害に対する簡易防除 |
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担当機関 | 茨城農総セ農研 |
研究期間 | 2004~2006 |
研究担当者 |
柴田夏実 青木一美 渡邊健 本橋みゆき |
発行年度 | 2006 |
要約 | ベニバナインゲンを紙ポットで育苗し、移植時にオリサストロビン粒剤を1g株元散布すると白絹病、リゾクトニア根腐病に対する防除効果が高くなる。また、同様にメタラキシル粒剤を0.5g株元散布すると茎根腐病に対する防除効果が高くなる。 |
キーワード | ベニバナインゲン、白絹病、リゾクトニア根腐病、茎根腐病、薬剤防除 |
背景・ねらい | ベニバナインゲンは直播き栽培を行った場合、各種土壌病害による被害が著しいが、紙ポットで育苗した苗を移植することで発病軽減効果が得られる(平成17年度関東東海北陸農業研究成果情報)。そこで、さらに防除効果を高めるため、紙ポット苗に殺菌剤(粒剤)を施用する簡易防除法について検討する。 |
成果の内容・特徴 | 1. ベニバナインゲン白絹病およびリゾクトニア根腐病に対してはオリサストロビン粒剤を、茎根腐病に対してはメタラキシル粒剤を用いる。5.5cm角の紙ポット(安藤パラケミー製)に市販の野菜用園芸培土(げんきくん1号:コープケミカル製)を詰めてからベニバナインゲン種子を播種し、約10日育苗する。移植当日に、オリサストロビン粒剤は株当たり1gを、メタラキシル粒剤は株当たり0.5gを紙ポット内株元に散布する(図1)。 2. 白絹病は、移植107日後における無処理区の発病度43.4に対して、オリサストロビン粒剤処理区の発病度は9.1(防除価79)と低く、高い防除効果が認められる(表1)。 3. リゾクトニア根腐病は、移植107日後における無処理区の発病度17.5に対して、オリサストロビン粒剤区の発病度は2.3(防除価86.8)と低く、高い防除効果が認められる(表2)。 4. 茎根腐病は、移植71日後における無処理区の発病度91.7に対してメタラキシル粒剤区は発病が認められず(防除価100)、極めて高い防除効果が認められる(表3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 定植にあたっては、紙ポット内土壌の表面が圃場の土壌表面よりやや高くなるよう苗を設置し、ポット内に汚染土壌が入らないようにする。 2. 供試した薬剤は農薬無登録である。 3. メタラキシル粒剤は薬害防止のため、1株当たりの施用量は0.5gとする。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | 病害虫 育苗 きく 栽培技術 根腐病 農薬 播種 べにばないんげん 防除 薬剤 |