イチゴ高設栽培における培地の連用と太陽熱消毒法

タイトル イチゴ高設栽培における培地の連用と太陽熱消毒法
担当機関 奈良県農業技術センター
研究期間 1998~2000
研究担当者 吉田和嗣
信岡 尚
杉村輝彦
東井君枝
平山喜彦
発行年度 2001
要約 イチゴ高設栽培にピートモス単体培地を用いる場合、粗めのピートモスを用いれば4年程度の連用が可能である。培地の消毒は、7月下旬から8月上旬の高温期に培地槽表面をフィルムで覆い、ハウスを数日間密閉することにより十分な効果が得られる。
キーワード イチゴ、高設栽培、培地、連用、太陽熱消毒、ピートモス
背景・ねらい イチゴ高設栽培では、低コスト化を図る上で培地の連用が不可欠である。近年用いられている培地素材は有機質系培地が主体であるため、連用にあたっては物理性変化に起因する培地の耐用年数を明らかにするとともに、土壌病害回避のための培地の消毒方法を確立する必要がある。
成果の内容・特徴
  1. ピートモスは、原産地や規格によりその粒径組成は様々であるが、細かいピートモスは排水性が悪く、培地の気相率も低くなりやすい(図1,2)。排水性と保水性を併せ持ち、連用しても物理性が低下しにくいことから、比較的粗めのピートモスがイチゴの高設栽培用培地として適している。
  2. ピートモス培地の連用は、4年程度であれば収量の低下は認められない(図3)。
  3. ハウスを密閉し、培地槽の表面をフィルムで覆うことにより、晴天日には培地温度が60℃以上に上昇するため、培地内の萎黄病菌は数日で死滅する(表1)。培地を覆うフィルムの色は透明の方が黒色よりも温度が上がりやすい。
  4. ハウスを密閉せず、サイドを開放した状態では、培地温度の上昇は十分ではない。また、ハウスを密閉した場合でも、天候によっては培地温度が十分に上昇しない日があるが、7月後半から8月前半の間で、晴天日を1日以上含む数日間の処理を行えば十分な効果を得ることができる(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 培地の太陽熱消毒は梅雨明け後、7月後半から8月前半にかけて行うものとする。
  2. 初年度の培地の場合は、初期の肥効が悪いため、定植後に液肥などを施用する。
  3. 2年目以降の植え付け前には、培地の酸度を再調整する。
  4. 培地の太陽熱消毒は、晴天日1~2日で効果があるが、安全のために7~10日程度の処理を行うことが望ましい。密閉により、ハウス内気温も70℃近くまで上昇するため、かん水用の配管、制御器など、熱で変形、破損の恐れのあるものはハウス外に持ち出す。
  5. 培地表面を覆うフィルムの色によって培地温度の上昇程度は多少異なるが、高温期に処理すれば使用するフィルムの色、種類に関わらず菌の死滅に十分な温度が得られる。
図表1 219162-1.jpg
図表2 219162-2.jpg
図表3 219162-3.jpg
図表4 219162-4.jpg
カテゴリ 萎黄病 いちご 栽培技術 低コスト 排水性

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