稲発酵粗飼料向き有望品種「クサノホシ」

タイトル 稲発酵粗飼料向き有望品種「クサノホシ」
担当機関 山口農試
研究期間 1999~2002
研究担当者 河村俊和
桑原恵利
高橋一興
小林行高
池尻明彦
竹下和久(山口畜試)
中司祐典
藤本和正(山口畜試)
福原宏行
本田善之
和泉勝憲
発行年度 2002
要約 稲発酵粗飼料向け品種「クサノホシ」は諸障害が少なく多収で、牛による採食性にも問題ないことから有望である。また、極早生で有望な「ホシアオバ」との組み合わせで収穫期間が拡大できるため、両品種を主体に稲発酵粗飼料の普及を図る。
キーワード 稲発酵粗飼料、クサノホシ、ホシアオバ、多収、採食性、収穫期間
背景・ねらい 大規模な生産調整により遊休水田が増加する一方、畜産サイドでは粗飼料の自給が進まず、さらに輸入粗飼料による家畜伝染病等への不安も広がっている。こうした中、水田での栽培が容易な転作作物として発酵粗飼料用稲が注目されているが、耕畜連携による発酵粗飼料用稲の定着のためには低コスト栽培が必須である。そこで、国等で育成された専用品種や超多収食用品種の中から、乾物収量が多く病虫害に強い、低コスト栽培が可能な品種を選定し、その普及を図る。
成果の内容・特徴 1.
「日本晴」に比べ、「ホシアオバ」は出穂が6日早い極早生、「クサノホシ」は9日遅い中生であり、両品種を組み合わせることによりサイレージとしての収穫期間は30日程度確保できる。また、「クサノホシ」は1穂籾数が極多く、登熟日数も長いことから、収穫適期幅は比較的広いと考えられる(表1)。
2.
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3.
両品種とも倒伏に強く、特に「クサノホシ」は長稈であるにもかかわらず茎が太く強稈で、直播栽培における耐倒伏性も十分である(表1)。
4.
いもち病の発生は両品種ともほとんどないが、「ホシアオバ」は紋枯病の発生がやや多い。ウンカ類の発生は「ホシユタカ」、「はまさり」で多いのに対し、両品種とも日本晴並みで被害は少ない。
5.
「黒毛和種」繁殖牛のサイレージの自由採食量は、「クサノホシ」は「はまさり」と差はなくイタリアンライグラス並みと考えられ、維持要求量以上の採食は可能である(表4)。
成果の活用面・留意点 1.
両品種とも平成15年度から山口県飼料作物奨励品種に指定し、県内で種子生産体制を整備する予定である。
2.
収穫期間を30日確保することにより、カッティングロールベーラ収穫作業体系では、20ha程度の収穫作業を行うことができる。
3.
両品種とも病害虫の発生による乾物収量への影響は少ない。
図表1 219328-1.gif
図表2 219328-2.gif
図表3 219328-3.gif
図表4 219328-4.gif
カテゴリ 病害虫 イタリアンライグラス いもち病 害虫 直播栽培 飼料作物 飼料用作物 水田 低コスト栽培 繁殖性改善 品種

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