| タイトル | 改良かき取り爪による田植機を利用した水稲湛水直播システム |
|---|---|
| 担当機関 | 山口県農業試験場 |
| 研究期間 | 2001~2003 |
| 研究担当者 |
桑原恵利 前岡庸介 池尻明彦 中司祐典 |
| 発行年度 | 2002 |
| 要約 | 水稲湛水直播システムの構成パーツであるかき取り爪を改良すると、田植機の作業速度を速めても、播種密度を変えても精度の高い点播ができ、出芽数も変わらない。 |
| キーワード | 水稲湛水土中点播機、移植・直播両用機 |
| 背景・ねらい | 田植機を利用した水稲湛水直播システムは、田植機の高度な植え付け機能を活用できるとともに、初期投資を抑制でき、手軽に直播に取りくめる技術として注目されている。 そこで、当直播システムについて、発芽苗立ちの安定化に結びつくように播種精度を向上させるために、種子マット及びかき取り爪の改良を加え、その効果について検討する。 |
| 成果の内容・特徴 | 1. 改良内容 1) 改良タイプ(21直播マット)は、プロトタイプに比較して発泡倍率を23kg/m3から50kg/m3 、また、圧縮強度を5.5kg/5cm3 から6.0kg/5cm3に向上させることで、かき取った後のマットブロック自体の復元力を増し、爪内面への密着度合いを高めることができる。 2) かき取り爪は写真のとおり、爪の上面端へV字型の切り込みを入れて田植機の苗ガイドと交差させることでマットブロックの挟持力を増すと共に、追加装着したニードル(保持針)が掻き取ったマットブロック中央部を突き刺す構造とすることで、かき取った後のマットブロックの脱落を防ぐことができる。 2. 播種精度 1) プロトタイプは、かき取り後から田面に押し込まれる間に爪内からマットブロックの脱落割合が21%であったが、新タイプはこれが2%まで低減できるとともに、株形成範囲についても、当初は籾の脱落が多かったために、この形成範囲が9.9cm3であったが、これを3.4cm2まで縮減でき、精度の高い点播形状を確保できる(表1)。 2) 田植機の作業速度による播種精度は、高速作業(1.3m/s)条件でも欠株率及びm3当たり出芽数の変動は少なく、マットブロックの脱落割合及び脱落籾の発生程度も低速作業(0.8m/s)条件とほぼ同等であり、作業速度を低下させることなく直播作業が可能である(表2)。 3) プロトタイプは、1株当たりのかき取り量を多くする必要があることから、田植機での栽植密度を3.3m3当たり50株としていた。しかし、新タイプでは、マットブロックの爪内での保持力が向上したことにより1株当たりのかき取り量を少なくすることが可能となる。田植機での栽植密度を3.3m2当たり50・60・70株とした場合の播種精度は、欠株がやや多いものの、m2当たり出芽数は同程度で問題はないことから、疎植から密植までの栽植様式の選択が可能である(表3)。 |
| 成果の活用面・留意点 | 改良した種子マット及びかき取り爪については実用化に移行しており、マットに種 子を圧入する「種子マット調製機」についても市販化が始まっている。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| 図表4 | ![]() |
| カテゴリ | 市販化 水稲 播種 |
| 高精度水稲湛水条播機に装着できる溝切機 |
| リモートセンシングデータを用いた重み付き回帰 |
| 衛星データとアメダスデータを入力に用いる水稲の収量予測モデル |