夏秋トマト雨よけ栽培における花粉稔性からみたマルハナバチの利用可能温度

タイトル 夏秋トマト雨よけ栽培における花粉稔性からみたマルハナバチの利用可能温度
担当機関 岡山農総セ農試
研究期間 1997~2001
研究担当者 飛川光治
発行年度 2002
要約 夏秋トマト雨よけ栽培において、稔性花粉量と開花6~10日前の日平均気温には高い負の相関がある。回帰式から算出すると、開花6~10日前の日平均気温27.8℃以下の稔性花粉量では、着果率が概ね70%以上になる。
キーワード トマト、マルハナバチ、稔性花粉苗
背景・ねらい マルハナバチによる受粉が安定し高い着果率を得るためには、十分な稔性花粉が必要であるが、夏秋トマトでは、高温による稔性花粉量の減少が懸念される。そこで、準高冷地の夏秋トマト産地(川上町、美星町)と夏期高温のため夏秋トマト栽培不適地である農試(山陽町)で、気温と稔性花粉量および着果率の関係を検討し、マルハナバチの利用可能温度を明らかにする。
成果の内容・特徴 1.
花粉発芽率は、開花20日前から前日までの連続した5日間のうち、開花6~10日前の日平均気温との相関が最も高い(表1)。
2.
稔性花粉量(花粉発芽率×20葯当たりの花粉重量)と開花6~10日前の日平均気温には高い負の相関があり、回帰式から算出すると、開花6~10日前の日平均気温が29.5℃以上で稔性花粉がなくなる(図1)。
3.
稔性花粉量が0.04以上あると、各花房の着果率が概ね70%以上になる(図2)。回帰式から算出すると開花6~10日前の日平均気温が27.8℃以下で稔性花粉量が0.04以上になる。
4.
川上町と美星町の調査ハウス内日平均気温は、7月中旬から8月中旬には27.5℃を超える日が数回あったが、27.8℃を超える日はなかった(図3)。川上町と美星町での各花房の着果率は、60%以下にならなかった。
5.
以上の結果から、川上町と美星町の調査場所は、マルハナバチの利用可能地域であるが、盛夏期は高温限界に近い。したがって、これらの地域に比べて、平均気温の高い地域でのマルハナバチの利用は困難と考えられる。
成果の活用面・留意点 1.
トマトの生育状態が悪い場合には、利用可能温度内でも着果不良になることがある。
図表1 219432-1.gif
図表2 219432-2.gif
図表3 219432-3.gif
図表4 219432-4.gif
カテゴリ 受粉 トマト マルハナバチ

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