苗冷蔵・穂冷蔵による無側枝性ギク摘心栽培時の萌芽確保

タイトル 苗冷蔵・穂冷蔵による無側枝性ギク摘心栽培時の萌芽確保
担当機関 奈良農技セ
研究期間 2001~2003
研究担当者 前田 茂一
仲 照史
発行年度 2002
要約 無側枝性ギクを6月以降に定植、摘心栽培する作型においては、5月中旬までに採穂を行い、発根苗を定植日まで冷蔵保存することにより定植・摘心後の萌芽率を高めることができる。穂冷蔵は、苗冷蔵より劣るものの同様の効果がある。
キーワード 無側枝性ギク、腋芽、冷蔵、萌芽率、摘心栽培
背景・ねらい 無側枝性ギクの栽培は全国的に、急速に拡大しつつある。しかし、電照抑制作型や10月季咲き作型など高温期の定植となる場合に、摘心後の不萌芽や萌芽不良が問題となっている。そこで無側枝性品種の萌芽を改善する方法として冷蔵処理を検討した。
成果の内容・特徴 1.
採穂後3週間育苗した発根苗を、2℃暗黒状態で定植まで冷蔵保存することによって高温期の摘心でも摘心後萌芽率が安定する(表1、図1)。これにより無側枝性品種の利用が少ない、10~12月開花作型で無側枝性品種の活用が可能となる。
2.
いずれの採穂時期においても冷蔵苗の萌芽率は、育苗後直ちに定植・摘心した際の萌芽率と同程度であった(図2)。つまり、苗冷蔵処理は親株上で形成された腋芽を保持し摘心後萌芽として利用する方法といえる。そのため腋芽形成の良好な時期に採穂することが重要となる。
3.
露地管理した9月咲き品種「松本城」の親株では5月16日採穂をピークとして以後急速に摘心後の萌芽率が低下する(表1、図2)。同様に9月咲き品種「新月照」および10月咲き品種「東海の光」では5月2日採穂をピークとして以後、萌芽率が急速に低下した(データ略)。
4.
穂冷蔵では苗冷蔵と比べて効果が劣るものの、冷蔵保存を行わない場合と比較すると萌芽率は向上する(表1、図1)。しかし高温期の育苗となるため、育苗中に分化する上位葉の葉腋は無側枝となりやすい。
成果の活用面・留意点 1.
冷蔵処理を経た苗を用いた場合、開花期は最大5日程度遅れる場合がある。切花長および節数はやや増えるか同等である(表2)。また生育期間中を通じて切花茎の腋芽形成は、やや活発となる傾向があるものの無側枝性品種の有利性は十分に発揮できる。
2.
6週間以上の苗冷蔵では芯腐れが発生しやすいため、冷蔵温度を2℃より下げ過ぎないように注意する。
3.
穂冷蔵では苗冷蔵ほど長期の保存は難しく、暗黒条件では4週間以内で挿芽後の生育が良好である。
4.
苗冷蔵の効果は、品種と地域によって採穂の限界となる時期が異なり、また季咲き時期からは推定できないため、現地導入にあたっては品種および地域ごとの予備調査が必要となる。
図表1 219453-1.gif
図表2 219453-2.gif
図表3 219453-3.gif
図表4 219453-4.gif
カテゴリ 育苗 栽培技術 品種

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