経膣採卵・体外受精による採卵困難な高齢ホルスタイン種牛からの胚生産

タイトル 経膣採卵・体外受精による採卵困難な高齢ホルスタイン種牛からの胚生産
担当機関 岡山総畜セ
研究期間 1999~2003
研究担当者 坂部吉彦
小田頼政
発行年度 2002
要約 経腟採卵での胚生産を試験場内で過去数年間試験的に実施し、のべ325回の平均回収卵子数5.9個、平均移植可能胚数2.1個であり、20頭の雌産子を生産している。本年度、フィールドで通常の採卵が困難な高能力ホルスタイン種牛を対象として、2頭を実施している。
キーワード 繁殖、改良増殖、高能力乳用牛、経腟採卵、体外受精、雌雄判別
背景・ねらい 経腟採卵は、体内胚生産が困難になった牛からの産子が得られる利点があり、場内での試験成績で一定の成果が認められている。そこで、フィールドにおいても高能力ホルスタイン種高齢牛からの経腟採卵・体外受精による胚生産システムおよび雌雄判別胚の供給システムを開始する。
成果の内容・特徴 1.
試験場内において過去4年間で325回の経腟採卵を行い、1,916個の卵子を回収して いる。これらの採卵対象牛(実頭数16頭)は、過剰排卵処理による体内胚の採胚成績
の劣るものを対象として実施している。(表1)
2.
対象牛については、能力データのとりまとめ、実施時期の選定、対象牛の衛生検査、地域農家での受胚牛の選定等の必要があることから、図に示すような農協を中心とした体制で実施している。
3.
対象とした高能力ホルスタイン種牛は2頭である。泌乳能力等は表2に示すとおりであるが、極めて長い空胎期間となっていた。新鮮胚移植を短期間で集中して行うため、受胚牛の同期化と合わせて約3週間試験場内に繋留し、それぞれ4回の経腟採卵を行っている。
4.
各供試牛における採卵個数は122個と99個で、生産できた移植可能胚数は63個と47 個である。体外受精胚産子では過大子となる危険性が指摘されており、リスクを低減させるため、体外受精には市販の無血清培地を用い、雌雄判別を農家希望により行っている。雌雄判別を実施した46個中24個が雌胚である。
5.
一回当たり平均採卵個数は27.6個、平均移植可能胚数は13.8個で平均発生率は49.8% であり、現在までに1例目で3頭の受胎を確認し、2例目については1頭が妊娠鑑定待ちである。この2例からは、短期間の経腟採卵・体外受精による胚生産は充分可能であると考えられる。余剰胚はガラス化法等により凍結保存し、随時移植を行っている。
成果の活用面・留意点 1.
高齢等から繁殖能力に障害のある高能力牛からの胚生産ができる。また、短期間で多くの胚が生産できる可能性もあり、遺伝資源のより効率的な利用活用がすすむ。
2.
操作機器が精密機材であり、利用範囲が限定される。
3.
現状では、雌雄判別を行った体外受精凍結胚の受胎率が悪い。
図表1 219526-1.gif
図表2 219526-2.gif
図表3 219526-3.gif
図表4 219526-4.gif
カテゴリ 遺伝資源 繁殖性改善

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