陸稲由来イネ縞葉枯病抵抗性遺伝子のDNAマーカー

タイトル 陸稲由来イネ縞葉枯病抵抗性遺伝子のDNAマーカー
担当機関 兵庫農総セ
研究期間 2002~2006
研究担当者 塩飽邦子
吉田晋弥
杉本琢真
発行年度 2003
要約 寒天培地接種により、接種後10日以内に再現性の高いダイズ茎疫病菌のレース検定ができる。また、従来の土壌接種法に比べて判定期間を約10日短縮することが可能である。
キーワード ダイズ、ダイズ茎疫病菌、レース検定、寒天培地接種
背景・ねらい ダイズ茎疫病菌のレース検定方法には土壌接種法や爪楊枝接種法があるが、発病判定にはかなりの時間を要する。判定時間の短縮と確実な検定を目的として、寒天培地接種によるダイズ茎疫病菌(兵庫県からの分離菌株)の病原性判定を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 検定用培地はショ糖・寒天培地(各1.0%)80mlを1kg用マヨネーズ瓶に注入し、121℃、15分間加圧蒸気滅菌を行い、作成する。
  2. ダイズ種子を水洗し、70%アルコールで30秒間表面殺菌した後、有効塩素濃度1%の次亜塩素酸ナトリウム溶液に8分間浸漬して滅菌水で水洗し、種子消毒処理を行う。これをクリーンベンチ内で上記の培地に5粒ずつ播種し、23℃の恒温器で発芽させ、発芽後、培養室(温度:23℃、昼:16h、夜:8h、照度:50μEm-2s-1)で管理する。
  3. 播種後約10日目に初生葉を確認後、23℃、20日間培養した茎疫病菌の菌そうを3mm角に切り取り、ダイズの地際部を覆う程度に数個置床する(図1)。
  4. 発病調査は接種10日後に枯死または地際部の水浸状病斑形成により肉眼で判定し、発病株率が20%未満のものを抵抗性(R)、20%以上のものを罹病性(S)と判定する(図2)。
  5. 5菌株の病原性判定を行った結果、本方法は接種後、平均5.6日、遅くとも10日で発病を確認でき、土壌接種法に比べて約10日判定期間を短縮できる(表1)。
  6. 3種類の菌株を用いてレース検定を行うと、PJ-H04は北海道立上川農業試験場(土屋ら(1990))で報告されているレースB、PJ-H07はレースH、PJ-H10はレースAに該当する(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 本方法を用いたレース検定は最低2反復行う。
  2. 本方法は抵抗性品種の選抜方法として活用できる。また、品種の真性抵抗性遺伝子を探索する上でも利用可能である。
  3. 裂皮したダイズは雑菌混入しやすいので、検定には使用しない。
図表1 219561-1.jpg
図表2 219561-2.jpg
図表3 219561-3.gif
図表4 219561-4.gif
カテゴリ くり 縞葉枯病 種子消毒 大豆 DNAマーカー 抵抗性 抵抗性遺伝子 抵抗性品種 播種 品種 陸稲

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