水稲の疎植栽培における育苗箱施用殺虫剤の効果

タイトル 水稲の疎植栽培における育苗箱施用殺虫剤の効果
担当機関 愛媛県農業試験場
研究期間 2000~2003
研究担当者 密田和彦
山崎康男
毛利幸喜
石丸治郎
発行年度 2003
要約 水稲の機械稚苗移植において、株間を拡大するか、苗かき取り量を減じる疎植栽培により、育苗箱施用殺虫剤の10a当たり使用量が慣行の60%程度に削減されるが、主要害虫に対する防除効果は、慣行とほぼ同等である。
キーワード イネ、疎植栽培、育苗箱施用、殺虫剤
背景・ねらい 水稲における育苗および苗運搬労力の軽減を図るため、使用育苗箱数を減少させる疎植栽培が検討されている。疎植栽培では、10a当たりの使用育苗箱数が減少するため、箱当たりで定められている育苗箱施用殺虫剤の使用量も減少する。そこで、慣行の使用育苗箱数を大きく削減した疎植栽培での主要害虫に対する防除効果を検討する。
成果の内容・特徴
  1. フィプロニル(1%)粒剤(50g/箱)の育苗箱処理苗を用いて、株間を拡大して移植した場合、10a当たりの育苗箱および薬剤の使用量は、株間18㎝(慣行)と比較して、
    24㎝で77~82%、30㎝で62~68%に削減され、主要害虫に対する防除効果は、いずれも慣行とほぼ同等である(表1)。
  2. フィプロニル(1%)粒剤(50g/箱)の育苗箱処理苗を用いて、株間を30㎝にした場合の稲体中のフィプロニル濃度は、慣行と比較して、移植20、30日後にやや早く低下するが、40~70日後まで、ほぼ同等の濃度が維持される(図1)。
  3. イミダクロプリド(2%)・スピノサド(0.75%)粒剤(50g/箱)の育苗箱施用、移植当日処理苗を用いて、株間を30㎝にした場合、10a当たりの育苗箱および薬剤の使用量は、慣行と比較して、65%に削減され、主要害虫に対する防除効果は、慣行とほぼ同等である(表2)。
  4. フィプロニル(1%)粒剤(50g/箱)の育苗箱処理苗を用いて、苗かき取り量を減じた場合、10a当たりの育苗箱および薬剤の使用量は、慣行の80%に削減され、主要害虫に対する防除効果は慣行とほぼ同等である(表3)。
  5. フィプロニル(1%)粒剤(50g/箱)の育苗箱処理苗を用いて、苗かき取り量を減じて、さらに株間を30㎝にした場合、10a当たりの育苗箱および薬剤の使用量は、慣行の51%に削減され、主要害虫に対する防除効果は、移植49日後まではほぼ同等であるが、59日後にはやや低下する(表3)。

成果の活用面・留意点
  1. 育苗箱への薬剤散布にあたっては、施用量を遵守し、撒きむらのないように散布する。
  2. 株間24㎝までの疎植は、現行の乗用型田植機で対応が可能であるが、それ以上の株間については、疎植対応の田植機が必要である。
  3. 本試験での疎植区の収量は、慣行に比べやや減となったが、同一圃場内での試験で、施肥等の栽培管理を慣行区中心で行ったことによる。


図表1 219599-1.jpg
図表2 219599-2.jpg
図表3 219599-3.jpg
カテゴリ 病害虫 育苗 害虫 栽培技術 水稲 施肥 防除 薬剤

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