1-MCPによるカキ「西条」のドライアイス脱渋直後の軟化抑制と日持ち性向上

タイトル 1-MCPによるカキ「西条」のドライアイス脱渋直後の軟化抑制と日持ち性向上
担当機関 島根農試
研究期間 2001~2003
研究担当者 高橋洋靖
松本敏一
倉橋孝夫
発行年度 2003
要約 カキ「西条」において収穫後12時間以内に1-methylcyclopropene(1-MCP)処理を行ってからドライアイス脱渋を行うことにより脱渋直後の軟化抑制と開封後の日持ち性向上効果が認められる。
キーワード カキ、「西条」、1-MCP、ドライアイス脱渋、軟化抑制、日持ち性向上
背景・ねらい 島根県内のカキ産地では、カキ「西条」の脱渋にドライアイスを用いて行っている。この方法では収穫初期の果実に脱渋中の軟化が発生しやすく、脱渋後の日持ち期間が2日程度と短い。この原因は収穫時の水分ストレスと脱渋中の炭酸ガスストレスにより増加したエチレンによることが明らかとなっている。そこで、収穫時期別の軟化発生程度を明らかにし、さらに、エチレン作用阻害剤の1-MCPによる脱渋直後の軟化抑制と日持ち性向上効果を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 無処理区の脱渋処理解除直後の軟化発生率は、収穫初期の10月上旬と収穫終期の11月上中旬収穫果で高く、収穫盛期の10月中下旬収穫果ではほとんど発生しない。1-MCPの500ppbと1000ppb処理により、軟化の抑制効果は収穫初期で極めて効果が高いが、収穫期後半では収穫初期のような効果が認められない(表1)。
  2. 無処理区の日持ち日数(全ての果実が健全である日数)は1~2日と短いが、1-MCP処理により収穫盛期では6~10日と長くなる(表2)。
  3. 無処理区のエチレン生成量は収穫期前半で多く、収穫期が遅くなるにつれて減少するが、1-MCP処理により各時期とも低下する(図1)。
  4. 収穫から1-MCP処理開始までの経過時間が日持ち性に及ぼす影響をみると、収穫後12時間まではほとんど差がないが、24時間経過した果実では6日目以降の軟化率が高くなり日持ち性が低下する(表3)。

成果の活用面・留意点
  1. 1-MCPの脱渋前処理は果実を密閉容器または部屋に入れて、濃度が500ppb程度で12~20時間処理し、その後直ちにドライアイスで脱渋する。
  2. 収穫後の軟化には水分ストレスが関与していることから、収穫後の果実は12時間以内に1-MCP処理を行う。
  3. 1-MCPは現在メーカーが登録申請中である。

図表1 219709-1.jpg
図表2 219709-2.jpg
図表3 219709-3.jpg
図表4 219709-4.jpg
カテゴリ かき

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