タイトル |
イチゴ高設栽培(岡山農試式)における培地利用可能年数 |
担当機関 |
岡山農総セ農試 |
研究期間 |
1997~2004 |
研究担当者 |
岡修一
|
発行年度 |
2004 |
要約 |
高設子苗定植法の培地連用可能期間は「さちのか」と「とよのか」で異なる。「さちのか」で9年間、「とよのか」で5年間、培地を入れ替えず栽培することが可能である。
|
キーワード |
イチゴ、高設栽培、培地
|
背景・ねらい |
岡山農試式イチゴ高設栽培の子苗定植法では、培地を入れ替えず栽培を行っているが、利用可能期間は明らかでない。そこで、培地の利用可能年数及び培地の再利用が収量に及ぼす影響について明らかにする。
|
成果の内容・特徴 |
- 「さちのか」は子苗定植法で9年間前作の株のクラウンから上部を取り除くだけで、培地を交換せず栽培しても、2月までの早期収量、5月までの全期収量に差はない(図1)。
- 「さちのか」では、前作まで撹拌することなく連用した培地を撹拌して再利用しても、2月までの早期収量、5月までの全期収量に差はない(図1)。
- 「とよのか」 は子苗定植法で栽培すると、5年目までは2月までの早期収量、5月までの全期収量に差はなかった。しかし、7年目では2月までの早期収量、5月までの全期収量ともにやや減収する(図2)。
- 以上のことから、「さちのか」は少なくとも9年目まで培地の連用が可能であるが、「とよのか」は6年目までに交換した方が望ましい。また、栽培容器の交換が必要になった場合、「さちのか」は、少なくとも9年目まで培地の再利用が可能である。
|
成果の活用面・留意点 |
-
培地はマサ土とパーライト(目合:5mm以下)を等量混合する。
-
栽培容器内の培地が減少した場合は、新しい培地を追加する。
-
園試処方組成の培養液(EC0.6~1.2dS/m)を栽培期間中毎日給液する。
-
土壌伝染性病害が発生した場合、培地を交換又は、太陽熱消毒をする。
- 栽培容器は園芸用プランター(23cm×65cm×19cm)を用いていることから7~8年程度で劣化し、交換が必要になる。
-
「とよのか」での培地の再利用は未検討である。
|
図表1 |
 |
図表2 |
 |
カテゴリ |
いちご
栽培技術
|