| タイトル |
ブルーベリーの地域適応性品種の検索 |
| 担当機関 |
奈良農技セ |
| 研究期間 |
2002~2006 |
| 研究担当者 |
植木勧嗣
米田義弘
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| 発行年度 |
2004 |
| 要約 |
奈良県に適したブルーベリー品種を検索し、ハイブッシュ系ではレカ、バークレイ、ブルーレイ、ダロウ、コビルが、ラビットアイ系ではティフブルー、ウッダード、マルが本県の栽培に適している。
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| キーワード |
ブルーベリー、地域適応性、果実収量、果実品質、収穫時期
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| 背景・ねらい |
ブルーベリーは奈良県の新規特産品として、栽培面積が拡大している。しかし、適応品種が明らかではなく、生産者は様々な品種を組み合わせて栽培しているのが現状である。そこで、本県の土壌や気象的な条件が生育及び果実品質に及ぼす影響について調査し、適応性品種を検索した。
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| 成果の内容・特徴 |
- 年次により早晩があったが、開花時期は、ハイブッシュ系で4月初旬から下旬、ラビットアイ系で4月中旬から5月上旬となり、系統によって開花期が集中する傾向が見られた。収穫時期はハイブッシュ系で6月中旬から7月中旬、ラビットアイ系は7月上旬から8月中旬であった(表1)。
- 1樹あたりの果実収量は、ラビットアイ系品種で多く、樹齢5年(栽植3年目)で1kg、樹齢6~7年で3kgを超えた。ハイブッシュ系品種では、バークレイは樹齢7年、ダロウは8年で3kgを超えた(表2)。
- 樹勢は、樹冠の大きさや新梢の伸長状況などから判断すると、ハイブッシュ系品種で弱く、ラビットアイ系品種で強い傾向があった。ラビットアイ系品種では、生育が旺盛で、樹冠はまだ拡大しているが、ハイブッシュ系品種では、レカ、バークレイ、ダロウなどの樹勢の強い品種でも、樹齢6~7年で樹冠拡大はわずかであった(表3)。
- 樹勢、果実収量、果実品質などを考慮すると、ハイブッシュ系ではレカ、バークレイ、ブルーレイ、ダロウ、コビルが、ラビットアイ系ではティフブルー、ウッダード、マルが奈良県での栽培に適している。
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| 成果の活用面・留意点 |
- 本試験では、列間2~2.5m、樹間2m間隔で栽培しているが、樹冠の大きさを考慮すれば、ハイブッシュ系品種はより密植が可能である。
- 生食の食味試験では、ハイブッシュ系品種で良く、特にバークレイ、スパルタンで食味が優れていた。ジャムに加工すると、品種間差はほとんど見られない(未発表)ため、樹勢が強く収量の多いラビットアイ系品種のほうが、加工用に適している。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 図表3 |
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| カテゴリ |
加工
品種
ブルーベリー
良食味
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