暖地における水稲品種「ヒノヒカリ」の湛水土中点播直播栽培に適する肥効調節型肥料

タイトル 暖地における水稲品種「ヒノヒカリ」の湛水土中点播直播栽培に適する肥効調節型肥料
担当機関 九州農業試験場
研究期間 1998~1998
研究担当者 西田瑞彦
土屋一成
田中福代
脇本賢三
発行年度 1998
要約 暖地における水稲「ヒノヒカリ」の湛水土中点播直播栽培に用いる肥効調節型肥料は,シグモイド型・100日タイプおよびシグモイド型とリニア型・50日タイプを配合したものが適する。九州農業試験場・水田利用部・水田土壌管理研究室
背景・ねらい 水稲の湛水土中点播直播栽培において施肥作業面から省力化するためには,全生育期間の施肥窒素を基肥のみで施用することが望ましい。そのためには,肥効調節型肥料を用いることが一つの方法であるが,暖地における打ち込み式代かき同時土中点播直播による水稲栽培にどのような肥効調節型肥料が適するかについては明らかではない。そこで,本直播水稲に適する肥効調節型肥料を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 最高分げつ期までの生育はリニア型で旺盛であるが,それ以降の凋落の程度が大きく,有効茎歩合は低い。シグモイド型単独ではリニア型よりも初期生育は劣るが,有効茎歩合は高い。シグモイド型にリニア型を配合するとシグモイド型単独よりも初期生育は旺盛となる(表1)。
  2. 穂数はリニア型とシグモイド型で大きな相違はないが,籾数がシグモイド型で多く,多収となる。シグモイド型にリニア型を配合すると,シグモイド型単独よりも有効茎歩合は低下するが,同等の収量が得られる。玄米窒素含有率,検査等級は肥料による大きな違いはない(表1,表2)。
  3. 分げつ期の窒素含有率はリニア型で高いが,以降の低下が大きい。シグモイド型単独およびシグモイド型とリニア型の配合では,分げつ期~穂揃期まで硫安分施と同等以上の窒素含有率を維持する(表3)。
  4. 生育初期の窒素供給にはリニア型が適し,生育中後期の窒素供給にはシグモイド型が適している(表4)。
成果の活用面・留意点
  1. 暖地水田における湛水土中点播直播水稲の省力施肥技術に活用できる。
  2. 上記の成果は暖地の細粒灰色低地土で得られたものであり,地力,気温,品種が異なる場合はそれぞれについて検討する必要がある。
図表1 221007-1.gif
図表2 221007-2.gif
図表3 221007-3.gif
図表4 221007-4.gif
カテゴリ 肥料 直播栽培 省力化 水田 水稲 施肥 品種

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