タイトル |
クリの傾斜地向けネット収穫法 |
担当機関 |
宮崎県総合農業試験場 |
研究期間 |
1998~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
傾斜地クリ園において、樹冠下に15度以上の傾斜角度でネットを展張することによって、落下したクリ毬・果をネット下端に集めることができる。このネット収穫法により、傾斜地でのクリの収穫作業を軽労化することができる。宮崎県総合農業試験場・果樹特産部・落葉果樹科
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背景・ねらい |
宮崎県のクリは、主に中山間地の急傾斜園地で栽培されている。急傾斜地での収穫作業は多大な時間と労力をともなう。そこで、ネットを用いて、収穫を行うことにより、収穫作業の軽労化を図る。
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成果の内容・特徴 |
- ネットの傾斜角度が15度以上で、毬果はネット下端まで円滑に転げ、収穫可率が高い。10度では、毬がネットの途中で止まりやすく、毬の収穫可率は低い(表1)。
- ネットの傾斜角度が15度以下では、ネットの網目の大きさが収穫可率に及ぼす影響は少ない。20度では、網目が大きくなるほど、ネット外に落下する毬が増加する(表1)。
- ネット収穫区の収穫時間は3.3(分/10a/1人)であり、手収穫区の44.5(分/10a/1人) に比べ約13分の1に短縮され、収穫作業が省力化される(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 防除等の管理作業の障害となるので、ネットは収穫期直前に展張し、収穫終了後、撤去する。
- ネット外落果率を低減させるため、ネットの樹冠下全面展張及び栽植法などの対策が必要である。
- 初年度は、鋼管を設置する必要があるため、ネット設営時間が多くなる(約10時間/10a/1人)が、次年度からはネット展張作業のみとなり、設営時間は低減する。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
病害虫
くり
傾斜地
軽労化
省力化
中山間地域
防除
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