ハウスミカン幼果期におけるミカンハダニを対象としたマシン油乳剤散布の有効性

タイトル ハウスミカン幼果期におけるミカンハダニを対象としたマシン油乳剤散布の有効性
担当機関 佐賀県果樹試験場
研究期間 1999~1999
研究担当者
発行年度 1999
要約 ハウスミカンの幼果期(果径約25mmまで)におけるマシン油97%乳剤の使用は果実の着色、糖度および酸度への悪影響や急性的な落葉の発生等はなく、また極少発生条件下のミカンハダニに対する密度抑制期間は60日~80日と長期にわたることから、本時期のミカンハダニ防除剤として有効である。佐賀県果樹試験場・病害虫研究室
背景・ねらい マシン油97%乳剤のハウスミカンにおける使用は果実品質への悪影響、樹勢の低下および薬害の発生が懸念されるため、ビニル被覆前までとされている。一方、有機合成された殺ダニ剤のみに頼ったミカンハダニの防除には限界がある。そこで、ハウスミカンにおける本剤の使用時期拡大を目的として、本剤の幼果期(果径約25mmまで)における使用が果実品質および樹体に及ぼす影響を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 中期加温型および後期加温型のハウスミカンにおける幼果期(果径約25mmまで)に各種マシン油97%乳剤を散布した樹の果実の収穫時期における糖度および酸度、着色程度(果皮の明るさを示すL値、赤みを示すa値および黄色みを示すb値)は本剤無散布樹と比較して一部に差はあるが、実用上問題となるようなことはない(表1)。
  2. マシン油97%乳剤散布後の急性的な落葉はみられず、また累積落葉数も本剤無散布樹と比較して有意な差は認められないことから、樹勢に及ぼす影響は少ない(表2)。
  3. 極少発生条件下のミカンハダニに対する本剤の密度抑制期間は約60日~80日と長期にわたる(表3)。
  4. ハウスミカンの幼果期(果径約25mmまで)におけるマシン油97%乳剤の使用は果実品質および樹体への悪影響が認められないことから、本時期のミカンハダニ防除剤として有効である。
成果の活用面・留意点
  1. ビニル被覆前にマシン油97%乳剤を使用した場合、被覆後は本剤を散布しない。
  2. マシン油乳剤散布による樹体への悪影響を回避するために着果期の散布は果径約25mmの幼果期までとする。また、樹勢が明らかに低下している樹に対して本剤を散布すると果実の着色や果面の仕上がりに悪影響を及ぼす恐れがあるので、使用しない。
  3. マシン油乳剤散布後における病害虫防除のための薬剤散布を行う際、薬液が乾きにくい条件下での散布や数種薬剤を混用散布した場合には緑斑などの果面障害を生じる恐れがあるので、薬液が乾きやすい晴天時の午前中の散布とし、混用散布はしない。
  4. マシン油97%乳剤の散布濃度はミカンハダニが100葉に1頭以上寄生していた場合は200倍とし、1頭未満の場合は400倍とする。
図表1 221271-1.jpg
図表2 221271-2.jpg
図表3 221271-3.jpg
カテゴリ 病害虫 害虫 病害虫防除 防除 薬剤

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