クリの急傾斜地向けネット収穫法

タイトル クリの急傾斜地向けネット収穫法
担当機関 宮崎県総合農業試験場
研究期間 2000~2002
研究担当者 緒方隆博
伊藤俊明
平原雄一
発行年度 2000
要約 急傾斜地クリ園でのネット収穫法はネット展張・除去に12時間/10aを要するが、品質を落とすことなく、収穫時間が短くなる。また収穫残がなくなり、収穫期前の草刈り作業を省くことができ、収量増加及び軽労化につながる。宮崎県総合農業試験場・果樹特産部・落葉果樹科
背景・ねらい 傾斜地におけるクリの収穫作業の軽労化を図るため、傾斜地向けのネット収穫法を開発する。クリきゅう果のネット収穫は、ネット展張角度が15度以上で可能である。そこで、実際の急傾斜園におけるネット展張等の作業時間及び収穫果実の品質について調査する。
成果の内容・特徴
  1. ネット収穫法はネット展張・除去に12時間/10a要する(表1)。展張時間には支柱等の設置時間が含まれ、次年度以降はネットを広げるだけの作業となる。
  2. ネット収穫区の収穫時間は5分/10aで、慣行手収穫区の65分/10aに比べ13分の1に短縮される(表1)。
  3. 収穫残量(率)が慣行手収穫区では10.5%であるのに対し、ネット収穫区では零である(表1)。
  4. 慣行手収穫の場合、収穫前の草刈り作業を4回(12時間/10a)行うが、ネット収穫では収穫前にネットを地上70cmの高さに展張するため、収穫直前の草刈り作業をする必要がない(表1)。
  5. 果実品質を比較すると、健全果率、腐敗果率、病虫害果率及び比重等に大きな違いは認められない(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 初年度は支柱等を設置するため、ネット展張時間が多くなるが、次年度からはネット展張作業のみとなり、展張時間は低減する。
  2. 収穫時間が短縮され、朝夕の収穫が可能となり、鮮度が保持される。
  3. 収穫残がなくなるため、収量の増加が期待できる。
  4. 防除等の管理作業の障害となるので、ネットは収穫期直前に展張し、収穫終了後、撤去する。
図表1 221460-1.jpg
図表2 221460-2.jpg
図表3 221460-3.jpg
カテゴリ 病害虫 くり 傾斜地 軽労化 防除

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