タイトル | イグサ二次(八月)苗生育障害の発生防止技術 |
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担当機関 | 育種部 |
研究期間 | 1998~2001 |
研究担当者 |
橋本充 西島文敬 湯野康博 田中光一 岡村康博 深浦壯一 飯牟禮和彦 中澤芳則 |
発行年度 | 2002 |
要約 | イグサ二次(八月)苗生育障害の発生防止には、第一義的には二次苗生育障害の発生が過去に少なく、一年間以上休作してイグサ連作を回避した畑を一次(畑)苗床に使用すること、次にイグサ連作を回避した水田を二次苗床に使用することが有効である。 |
キーワード | イグサ、二次(八月)苗生育障害、連作回避、一次苗 |
背景・ねらい | イグサ二次(八月)苗生育障害は、苗の生育が著しく遅れたり、甚だしい場合には枯死したりする障害であり、フザリウム属菌およびピシウム属菌による病害と考えられている。苗不足の原因となるのでイグサ苗の安定生産にとって大きな問題となっている。イグサ二次苗は、12月から8月までの間に畑で育成された一次(畑)苗を親苗とし、これを8月に株分けし水田に植え付けて育成される。イグサ二次苗生育障害の発生原因として親苗が育成される一次苗床や二次苗床のイグサ苗連作が指摘されている。そこで、一次苗床および二次苗床のイグサ連作回避による二次苗生育障害の発生防止効果を明らかにする。 |
成果の内容・特徴 | 1. 二次苗の生育障害株率に対しては、一次苗床(過去の二次苗生育障害の発生程度とイグサ苗連作の有無)の影響が最も大きい(表1)。二次苗生育障害の発生が過去に少なく、一年間以上休作してイグサ苗連作を回避した畑を一次苗床に使用することで、二次苗生育障害の発生は減少する(図1)。 2. 二次苗の生育障害株率に対しては二次苗床(イグサ連作の有無)も影響する(表1)。一年間イグサを休作してイグサ連作を回避した水田を二次苗床に使用することで、二次苗生育障害の発生は減少する(図1)。 3. 品種「ひのみどり」は「岡山3号」に比べて、二次苗の生育障害株の発生が多い。両品種とも一次苗床のイグサ苗連作の回避によって二次苗生育障害の発生は減少する(図2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 一次苗床および二次苗床のイグサ連作回避の期間中には休閑するか、緑肥作物(エンバクなど)を作付けた。 2. 一次苗の親苗には二次苗生育障害未発生ほ場のイグサを用いる必要がある。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | いぐさ 水田 品種 |