タイトル | 米の老化促進処理による古米の食味評価方法 |
---|---|
担当機関 | 福岡農総試 |
研究期間 | 1999~2001 |
研究担当者 |
佐藤大和 松江勇次 内村要介 尾形武文 |
発行年度 | 2002 |
要約 | スタビリティーテスティングチャンバー(温度40℃、湿度95%)を用いて米を30日間処理したのち炊飯米のH/-H比を測定することにより、1年間室温貯蔵した場合の古米の食味を評価できる。 |
キーワード | 古米、食味、スタビリティーテスティングチャンバー、テクスチャー |
背景・ねらい | 古米でも食味が優れる品種の育成・選定のために、老化を早めるスタビリティーテスティングチャンバー(温度40℃、湿度95%)を用いて、貯蔵期間が食味と理化学的特性に及ぼす影響を明らかにして、古米の食味の良否を効率的に評価する方法を確立する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 古米の食味と炊飯米のテクスチャー特性のH/-H比との間には有意な負の相関関係が認められ、古米で食味が良好な品種では古米のH/-H比が小さい。また、古米の遊離脂肪酸含有率についても同様な傾向がある(表1)。 2. スタビリティーテスティングチャンバーを用いて米の老化を早めた場合、古米のH/-H比および遊離脂肪酸含有率と各処理におけるH/-H比および遊離脂肪酸含有率との相関は30日間処理で最も大きくなる。このため、古米のH/-H比と遊離脂肪酸含有率は30日間処理により評価できる(表2)。 3. 古米の食味との相関は、30日間処理のH/-H比で高く(図1)、遊離脂肪酸含有率では低い(1999年産r=-0.272、2000年産r=-0.214)。このことから、30日間処理でのH/-H比は、古米の食味評価の有効な指標として利用できる。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 貯蔵性の優れた水稲品種の育成・選定のための選抜技術として活用できる。 2. 古米の食味特性の評価には、老化の少ない「コシヒカリ」を基準品種として用いる。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 水稲 品種 良食味 |