タイトル | ハウスミカンを加害するアザミウマ類に対する防虫ネットの侵入阻止効果及び被害軽減効果 |
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担当機関 | 長崎県果樹試験場 |
研究期間 | 2000~2002 |
研究担当者 |
早田栄一郎 大久保宣雄 中村吉秀 |
発行年度 | 2002 |
要約 | ハウスミカンにおいてハウス側窓部を目合い1ミリの白色または銀色の防虫ネットで覆うと、アザミウマ類のハウス内への侵入が阻止され、果実の被害を軽減できる。 |
キーワード | アザミウマ類、防虫ネット、ハウスミカン、侵入阻止 |
背景・ねらい | ハウスミカンを加害するアザミウマ類にはミカンキイロアザミウマ、ヒラズハナアザミウマ、ハナアザミウマ、ネギアザミウマなどが知られており、これらはハウス外部から侵入し、果実に被害を及ぼす。これらのアザミウマ類では薬剤抵抗性が発達していることが多く、薬剤のみで被害を防ぐことは困難である。 そこで、ミカンハウス側窓部をネット資材で被覆した場合のアザミウマ類の侵入阻止効果ならびに果実の被害軽減効果を明らかにし、ネット資材の実用性を検討する。 |
成果の内容・特徴 | 1. アザミウマ類に誘引性のある黄色板を白色で目合い1ミリまたは銀色で目合い1ミリの防虫ネット(商品名:サンサンネットU-2000およびS-2000)で被覆した場合、無被覆に比べて90%以上(平均96%)の誘引阻止効果が得られる(表1)。 2. 12月加温型のハウスミカン(面積約10a/棟)において、側窓部をネット資材で被覆するとハウス内へのアザミウマ類の侵入率が2~8%に抑えられ、慣行の防風ネット(商品名:ラッセルネットBL-400)に比べ果実の被害が低下する(表2、3)。 3. ネットの白色と銀色の違いが侵入阻止効果及び被害軽減効果に及ぼす影響はほとんどない(表1、2、3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 白色および銀色防虫ネットのみではアザミウマ類の被害は完全に抑えられないので、薬剤防除など他の防除資材と組み合わせることで、効率的に被害を軽減できる。 2. これら防虫ネットの被覆によりハウス内の気温が高めに推移しがちなので適正な温度管理に努める。 3. 本方法はハウス側窓部から侵入するアザミウマ類に対する成果であり、他の開口部からアザミウマ類が侵入する場合は効果が期待できない。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
カテゴリ | 病害虫 温度管理 抵抗性 ねぎ ヒラズハナアザミウマ 防除 薬剤 |