タイトル | 鹿児島県特産カンキツの腫瘍壊死因子の産生抑制機能 |
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担当機関 | 鹿児島県農産物加工研究指導センター |
研究期間 | 2001~2004 |
研究担当者 |
岡田大士 亀山眞由美(食総研) 瀬戸口眞治 石川(高野)祐子(食総研) 八巻幸二(食総研) |
発行年度 | 2002 |
要約 | 鹿児島県特産のタンカン、ケラジミカン、ポンキツの果皮抽出物は、培養細胞における腫瘍壊死因子の産生抑制を示し、高い炎症抑制機能が期待される。抗炎症成分の一つとしてノビレチンが含有される。 |
キーワード | カンキツ、果皮、腫瘍壊死因子、抗炎症機能、ノビレチン |
背景・ねらい | 鹿児島県には多種の固有カンキツが存在するが、これらの機能性は明らかにされていない。特産カンキツであるタンカン(成熟、未熟)、ケラジミカン、ポンキツの機能性として果皮抽出物の炎症抑制機能に着目し、これら果実の有効利用法を開発する。 |
成果の内容・特徴 | 1. マウス培養細胞(J774.1)を用いた機能性評価において、タンカン、ケラジミカン、ポンキツの果皮抽出物は、炎症の指標である炎症性サイトカイン腫瘍壊死因子(TNF-α)の産生を濃度依存的に抑制し、炎症抑制機能が認められる。これらの活性は80%エタノール抽出物ではウンシュウミカンより高く、水抽出物ではグレープフルーツより高い(図1)。 2. タンカンでは成熟果より未熟果がTNF-αの産生抑制が高く、その他のカンキツにおいても、おおむね果皮色が緑色(果皮が未熟)のものほど果皮抽出物の活性が高い傾向にある(図1)。 3. タンカンの果皮水抽出物には、抗炎症成分の一つとしてポリメトキシフラボノイドのノビレチンが含まれる(図2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. カンキツ育種や加工品開発のための資料として活用できる。 2. タンカンにおいて未熟果の活性が高いことから、摘果などの従来廃棄していた果実の有効利用が期待できる。 |
図表1 | |
図表2 | |
カテゴリ | 育種 温州みかん 加工 機能性 グレープフルーツ たんかん その他のかんきつ |