タイトル |
鶏糞たい肥の適正施用による普通期水稲「ヒノヒカリ」の安定栽培技術 |
担当機関 |
宮崎県総農試 |
研究期間 |
2003~2005 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2005 |
要約 |
普通期水稲「ヒノヒカリ」において、化学肥料の代替として全窒素量の75%を鶏糞たい肥にすると、化学肥料単用と同等の収量を確保でき、かつ玄米タンパク含量は化学肥料単用と同程度である。
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キーワード |
イネ、ヒノヒカリ、普通期水稲、鶏糞たい肥
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背景・ねらい |
畜産は宮崎県農業粗生産額の50%を占める基幹部門であるが、畜産経営の規模拡大に伴い家畜糞尿の処理・利用は大きな問題となっている。一方、消費者からは、安全性の高い食品を求める声が高まっている。そこで普通期水稲「ヒノヒカリ」において、鶏糞たい肥の施用による化学肥料の施用量を50%以下に削減した安定多収栽培法を現地実証(小林市)する。
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成果の内容・特徴 |
- 草丈、稈長および穂長は化学肥料を施用した区で大きくなる傾向が見られる。葉色は試験区間に大きな差はない(表1)。
- 化学肥料の代替として全窒素量の75%を鶏糞たい肥(2区)にすると、化学肥料単用(4区)と同等の収量を確保できる(表2)。
- 全窒素量を鶏糞たい肥で施用すると、化学肥料単用の90%程度の収量を確保できる(表2)。
- 玄米タンパク含量は、試験区間に大きな差はない(表2)。
- 試験2年目における土壌中の可給態窒素は、鶏糞たい肥を施用した区では化学肥料単用区に比べてやや高くなる(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 基肥に鶏糞たい肥を施用する場合、m2当たりの籾数を確保するために化学肥料の混用、穂肥の施用等が必要である。
- 黒ボク土の普通期水稲「ヒノヒカリ」で活用できる。
- 10a当たりの肥料費は1区が約10,200円(鶏糞)、2区が約8,600円(鶏糞7,700円、緩行性肥料900円)、3区が約9,400円(鶏糞7,700円、菜種油粕1,700円)、4区は約3,400円。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
肥料
安定栽培技術
規模拡大
経営管理
水稲
鶏
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