豚凍結精液を用いた定時1回人工授精技術

タイトル 豚凍結精液を用いた定時1回人工授精技術
担当機関 福岡農総試
研究期間 2004~2006
研究担当者
発行年度 2005
要約 性腺刺激ホルモンを投与して発情を誘起した雌豚にhCGを投与して、40時間後に凍結精液の人工授精(注入精子数25億)を行うと、活力が良好な精液を用いた場合、高い受胎率が得られる。
キーワード 豚凍結精液、人工授精、定時1回AI
背景・ねらい 豚凍結精液を用いた人工授精(AI)では、精子の生存時間が短いため、排卵直前が授精適期とされているが、排卵時間を予測するのは困難である。したがって、2回以上のAIが推奨されているものの、授精適期から外れることが多いため、受胎率低下の要因の一つと考えられている。
近年、性腺刺激ホルモンを投与することで、排卵時間を限定できることが明らかとなっている。そこで、排卵直前と思われる時間に定時AIを行うとともに、受胎率向上技術(平成16年度成果)とを組み合わせてAIを行い、本技術の実用性を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 定時AIプログラムは、De Rensisらの手法を参考に、ウマ絨毛性性腺刺激ホルモン(eCG)400単位とヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)200単位との合剤を投与し、72時間後にhCG500単位投与、さらに40時間後にAIを1回行うものである。処理を行うことにより、93%と高率に発情が誘起される(表1)。
  2. 融解後の活力が高い精液を用いてAIすると、受胎率は92%と良好な結果が得られる(図1、表2)。また、1発情当たりの総注入精子数は25億であり、従来法(注入精子数50億×2回)に比べて75%削減できる。
成果の活用面・留意点
  1. 液状精液においても使用可能な技術である。
  2. 中活力精液(図1参照)を用いてAIすると、受胎率が低下する。
  3. 定時AIをする場合には、ホルモン処置が必要であるため、獣医師に依頼し、その指示に従う。なお、ホルモン代として800円程度(当場納入価格)が必要である。

図表1 222951-1.jpg
図表2 222951-2.jpg
図表3 222951-3.jpg
カテゴリ 受胎率向上

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