タイトル |
南西諸島向け永年採草用牧草極晩生ギニアグラス新品種「うーまく」 |
担当機関 |
沖縄畜研 |
研究期間 |
1997~2007 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2008 |
要約 |
ギニアグラス新品種「うーまく」は収量性、再生性および永続性に優れる。利用2年目および3年目の乾物収量は「ナツユタカ」比137および139である。また、利用期間中に出穂しないことから、品質が安定し、消化性に優れている。
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キーワード |
牧草、ギニアグラス、品種、うーまく、南西諸島、採草、永年利用
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背景・ねらい |
亜熱帯に属す南西諸島の島嶼地域では自給飼料の周年利用を軸に低コストな繁殖子牛生産体系が確立されており、子牛の栄養を充足させるギニアグラスへの潜在的な需要は高い。島嶼地域の特性からより経営を安定化させるためには単位面積あたりの収量性が高く、永続性に優れる新品種の育成が強く望まれている。また、自給飼料生産の向上や将来的な増頭化計画達成に向けて、多収のギニアグラス新品種への期待は高まっている。
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成果の内容・特徴 |
- 「うーまく」(写真1)の利用2、3年目の乾物収量は「ナツユタカ」および「ガットン」より多収で(表1)、永続性に優れる(写真2)。
- 草丈は「ナツユタカ」および「ガットン」より高い(表1)。
- 利用2年目から利用3年目にかけて再生性に優れる(表1)。
- 耐倒伏性に優れる(表2)。
- 出穂は極晩生に属し、「ナツユタカ」より32日、「ガットン」より47日遅い(表2)。
- 生殖様式は単為生殖率が極めて高く、アポミクシスである(表2)。
- 乾物消化率は「ナツユタカ」および「ガットン」より優れ、「ガットン」より品質の変動が小さい(表2)。
- 粗タンパク質含量は「ナツユタカ」と「ガットン」の中間である(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 南西諸島全域の草地で、永年採草利用に適する。また、倒伏に強いため台風被害が激甚な地域での利用が可能である。普及見込み面積は600ヘクタールである。
- 刈取後の再生、生育性に優れるので、十分な収量を確保するには年間5~6回程度の刈取りをおこなう。
- 初期生育性がやや劣るので、播種前の雑草防除と砕土及び播種後の鎮圧を十分に行い、定着を促すこと。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
病害虫
亜熱帯
経営管理
雑草
新品種
低コスト
播種
繁殖性改善
品種
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