繋ぎ飼い用ティートカップ自動装着・搾乳装置

タイトル 繋ぎ飼い用ティートカップ自動装着・搾乳装置
研究期間 1997~1998
研究担当者
発行年度 1998
要約 繋ぎ飼い用搾乳ロボットを前提としたティートカップ自動装着搾乳装置。移動台車に懸架した遊動鞍に軽量な自動搾乳ユニットを懸垂。遊動鞍で牛体を捕捉し、牛の動きに追従して自動装着を行う。
背景・ねらい 繋ぎ飼いは、今後とも酪農において主要な位置を占めると考えられ、将来的には搾乳ロボットの導入が望まれている。しかし、搾乳牛の自発的行動を前提とした現状の搾乳ロボットは利用できない。そこで、繋ぎ飼い用搾乳ロボットを前提に、移動台車に懸架した遊動鞍で牛体を捕捉し、牛の動きに追従してティートカップ(以下、単にカップと呼称することもある)を自動装着できる搾乳装置を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 本装置(図1)は、レールを移動する台車、その下面にローラによって懸架され前後左右に動く遊動鞍、そして遊動鞍の片側に搭載する自動搾乳ユニットで構成される。本装置はストール後方より係留牛に接近し、遊動鞍によって腰角の左右と座骨端の部位で牛体を捕捉する。この状態で牛体(乳頭位置教示データ)と自動搾乳ユニットとの相対位置関係を再現できる。
  2. 自動搾乳ユニットの全質量は約20kgと軽量でティートカップ保持アーム(約7.5kg)、ティートカップ装着マニピュレータ(約5.2kg)及びこれらの高さを制御する昇降からなる。装着マニピュレータは平面3自由度の多関節型であり、各軸ともACサーボモータにより制御される。カップ把持には空圧ハンドを用い、その直上に乳頭位置センサを配置した。センサが教示データに基づいて検出エリア内に乳頭を捉えると、センサ中心と乳頭検出位置との偏差を20ms毎に修正し、偏差が設定値以下となるとカップの装着動作を行う。
  3. 乳頭高430mm以上の2頭を供試した結果、カップの自動装着ができた(図2)。装着動作には92~127秒を要した。なお、前搾りと乳頭清拭は人手で行った。教示データと装着時の各乳頭位置の誤差は小さく(図3)、カップ装着時及び搾乳中の牛体追従は良好で、遊動鞍をベースとした基本機構の有用性が確認された。
成果の活用面・留意点
  1. 乳頭清拭や自動搬送等の機能を加え、繋ぎ飼い用搾乳ロボットに発展可能である。
  2. 実用化段階までには乳頭検出センサを含めさらに改良を要する。
図表1 224277-1.gif
図表2 224277-2.gif
図表3 224277-3.gif
カテゴリ 乳牛 ロボット

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