16SリポゾームDNAの塩基配列情報による乳酸菌の同定システム

タイトル 16SリポゾームDNAの塩基配列情報による乳酸菌の同定システム
研究期間 1995~1997
研究担当者 森 勝美
楠本憲一
稲津康弘
発行年度 1995
要約 16SリボゾームDNAの200~400塩基を調べ、基準データと照合することにより 未知の乳酸菌の同定ができるコンピューターシステムを開発した。多数の菌種の基準菌株のデータを蓄積したので、菌種レベルの高精度・迅速な同定が可能にな
背景・ねらい  現在、次々とリボゾームRNA(以後rRNAと略記する)塩基配列に基づいた細 菌の分類が行われ、分類体系全体が大きく変わりつつある。また、rRNA塩基配列
によれば、同定・検索の迅速化・高精度化が見込まれるため、その努力も為され
つつある。本研究は、食品に関する細菌類について、rRNA又は同様の情報を有す
るリボゾームDNA(以後rDNAと略記する)等の遺伝情報を解明し、それらの遺伝
情報により未知の細菌の菌種の検索を迅速・高精度に実施できる検索方法を開発
することを目的とする。平成7年度は、これまで蓄積してきた乳酸菌基準菌株の
データをデータファイルにまとめ、パーソナルコンピューターで検索可能なシス
テムを構築した。
成果の内容・特徴
  1.  新たに1400R領域は23種、300R領域は8種の塩基配列を明らかにした。
  2.  これまでのデータをまとめ、1400R領域は83種の、300R領域は15種の分類 基準菌株のデータからなる乳酸菌検索用データファイルを作成した。
  3.  このデータファイルを遺伝子情報解析・検索プログラムで操作可能なパーソ
    ナルコンピューターシステムを構築した。
  4.  乳酸菌の16rDNA分析法を改良・効率化した( 図1)。
  5.  効率的な16rDNAの分析法とコンピューター検索システムの組み合わせにより
    、食品関連乳酸菌の検索の迅速化・高精度化が達成された。
成果の活用面・留意点  図1に示した実験方法にて、未知の乳酸菌の16rDNA塩基配列を決定すれば、
本同定システムにより同定が可能となる。この実験方法のひとつのポイントであ
るPCR用のプライマーは、1本2~4万円程度で購入可能である。本システムは
、従来法に比べて、同定精度も高く、所要時間を大幅に短縮できる。 本同定シ
ステムは、現状では食品由来の乳酸菌用であるが、今後基準データを拡充すれば
、他の分野の細菌も同定可能になる。今後は、乳酸菌についてさらに充実させる
と共に、食品の耐熱性菌等に範囲を広げる予定である。
図表1 224419-1.gif
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