単分散エマルションの製造を目的としたマイクロチャネル乳化法

タイトル 単分散エマルションの製造を目的としたマイクロチャネル乳化法
研究期間 1995~1995
研究担当者 菊池佑二
川勝孝博
中嶋光敏
鍋谷浩志
発行年度 1995
要約 シリコン基板状に精密に作成されたマイクロチャネルを用い、分散相の連続相への供給を精密に制御することによる新しいエマルションの製造方法を開発した
背景・ねらい 単分散エマルションの製造を目指して様々な手法が開発されてきたが、膜乳化
法の出現によってサブミクロンからミクロンオーダーの均一粒径を持つエマルシ
ョンの製造が可能となった。しかし、膜乳化法を用いても、10ミクロン以上の単
分散エマルションを製造することは困難である。一方、シリコン基板に精密なマ
イクロチャネルを作成し、血液の流れを顕微ビデオシステムで観察することによ
って血液の診断を行う手法が提案されている。本研究では、このシリコンマイク
ロチャネルを利用して、マイクロチャネルを介した分散相の連続相への移動を顕
微ビデオシステムでリアルタイムに制御することによる新しい単分散エマルショ
ンの製造方法(マイクロチャネル乳化法)を開発した。
成果の内容・特徴
  • マイクロチャネル乳化法におけるエマルションの製造装置
    1.  マイクロチャネル乳化法におけるエマルション製造装置の概略を 図1に示す。
    2.   図2 に示されるように、一連の製造プロセスはマイクロチャネル基板に圧着した
      ガラス面からリアルタイムに光学的に観察することが可能である。
    • マイクロチャネル乳化法におけるエマルションの製造プロセス
    1.  マイクロチャネルモジュール内のチャネルの両側に連続相となる水で満たす
      。
    2.  圧力を精密に制御しながら、チャネルに隔てられた領域の一方から分散相の
      油を供給する。
    3.  供給した油がチャネルを通過して反対側の水相に送り出された際、瞬間的に
      油粒子が生成される。
    • マイクロチャネル乳化法の特徴
    1.  粒子の生成に要する操作圧力は水、油および添加する界面活性剤によって異
      なる。
    2.  粒子径はチャネルのサイズによって決定されるため、マイクロチャネルの細
      孔構造を精密に設計することによって、様々な単分散エマルションを得ることが
      可能である。
    3.  マイクロチャネルに疎水化処理を施すことによって、水が分散相となるW/
      Oタイプのエマルションを製造することが可能である。
    4.   図3 に示すように、連続相の条件を変化させることによって製造されるエマルシ
      ョンの経常を変化させることも可能となる。
    成果の活用面・留意点 エマルションの種類に応じたマイクロチャネルのサイズおよび形状、また、連
    続的にエマルションを製造するための装置および操作条件を検討することが今後
    の課題である。 また、本法によって製造されたエマルションの中には、油相の
    薄膜で区切られた細胞組織に近い形状を持つものもあり、これは、本研究が生体
    類似膜や人工細胞の作成といったテーマに発展する可能性を秘めていることを示
    唆するものである。
    図表1 224428-1.gif
    図表2 224428-2.gif
    図表3 224428-3.gif
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