18. 茶葉中の抗アレルギー物質

タイトル 18. 茶葉中の抗アレルギー物質
担当機関 野菜・茶業試験場
研究期間 1998~1998
研究担当者 佐野満昭(静岡県立大学)
山本(前田)万里
川原浩治(生研機構)
発行年度 1998
要約  マウスマスト細胞およびマウスを用いて、茶葉中から見いだした新たな抗アレルギー物質は、カテキン誘導体類の3-O-メチルガロイルエピガロカテキン、4-O-メチルガロイルエピガロカテキンである。
背景・ねらい  
 社会問題化しているアレルギー疾患は、過度の免疫反応であり、医薬品の抗アレルギー剤が持つ副作用の面からも天然物、特に食品中からの抗アレルギー物質の探索が強く求められている現状にある。そこで、マウスマスト細胞及びマウスを用い、生理機能性が数多く報告されている嗜好飲料である茶葉中から抗アレルギー物質を探索し、その精製・単離を試みる。
成果の内容・特徴
  1. マウスマスト細胞のヒスタミン遊離抑制等を指標に茶葉中を検索して得られた抗アレルギー物質は、図1のような精製法により単離することができる。
  2. ‘べにほまれ’等の茶葉から得られた抗アレルギー物質は3-O-メチルガロイルエピガロカテキン、4-O-メチルガロイルエピガロカテキンであり、化学構造式は図2に示す通りである。  
  3. 3-O-メチルガロイルエピガロカテキン、4-O-メチルガロイルエピガロカテキン
    のI型アレルギー(卵白アルブミンをアレルゲンに用いたマウスPCA改良腹壁 法)抑制効果(図3)は経口投与で、いままでに抗アレルギー性が報告されているエピガロカテキンガレート(EGCg)より強く、IV型アレルギー(オキサゾロン誘発マウス耳介浮腫法)抑制効果(図4)は、EGCgより強いか同等である。
成果の活用面・留意点
 抗アレルギー物質として見出されたカテキン誘導体類を多く含む品種の茶は、抗アレルギー性を有した機能性素材に利用可能である。本研究成果は、マウスを用いた検討で得られたものであり、ヒトへの応用を図る必要がある。
図表1 224512-1.gif
図表2 224512-2.gif
図表3 224512-3.gif
図表4 224512-4.gif
カテゴリ 機能性 品種

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