| タイトル | 大豆イソフラボンからエコールへの変換を抑制する腸内細菌 |
|---|---|
| 担当機関 | (独)食品総合研究所 |
| 研究期間 | 2002~2006 |
| 研究担当者 | |
| 発行年度 | 2004 |
| 要約 | Lactobacillus gasseri は、ダイゼインからエコールへの変換を抑制し、マウスに 経口投与すると血漿や盲腸内容物中のイソフラボン及びその代謝物であるエコールの濃度に影響を与える。 |
| キーワード | Lactobacillus gasseri、イソフラボン、ダイゼイン、エコール、マウス |
| 背景・ねらい | 近年、大豆食品に多く含まれるイソフラボンの生活習慣病予防効果に注目が集まっている。イソフ ラボンの一つダイゼインは腸内フローラによってエストロゲン作用や抗酸化性がより強力なエコール に代謝されることが明らかにされつつある。そこで、Lactobacillus gasseri菌をマウスに経口投与 し、イソフラボンの代謝や吸収におよぼす乳酸菌の影響を検討し、イソフラボンの効果をより効率よ く発揮させる条件を明らかにする。 |
| 成果の内容・特徴 | 1.乳酸桿菌Lactobacillus gasseri投与群は、対照群(非投与群)に比べて血漿のダイゼイン濃度 が有意に高く(図1)、血漿のエコール濃度は有意に低い値を示した(図1)。 2.盲腸内容物のダイゼインは、L. gasseri投与群で高い傾向が認められたが、有意な差は認められ なかった。一方、エコールは、L.gasseri投与群で有意に低い値を示した(図2)。 3.糞便の乳酸桿菌の菌数は、対照群に比べてL. gasseri投与群で有意に高い値を示した(図3)。 4.糞便希釈液とダイジン(ダイゼインの配糖体)とを嫌気的にインキュベーションした場合、L. g asseri 投与群から得た糞便は、対照群に比べてダイジンからエコールへの変換量が有意に低い値を示した(図4)。 これらの結果から、L. gasseriはイソフラボンのバイオアベイラビリティーに影響を及ぼし、in vivo において、ダイゼインからエコールへの生産性を抑制する可能性が強く示唆された。 |
| 成果の活用面・留意点 | 乳酸桿菌Lactobacillus gasseriが、ダイゼインからのエコールの生成を抑制する可能性があるこ とを世界で始めて明らかにした。しかし、乳癌リスクの低さと尿中へのエコール排泄量の高さに相関 があるという報告や、男性の前立腺癌はエコール生産能が高い人で少ないことが報告されており、イ ソフラボンの乳癌、前立腺癌予防には、エコールが重要な役割を担っていることが推察される。エコ ール生産性の向上は、生活習慣病予防に効果的であると考えられ、本研究成果は、エコール生産性に 関するきわめて重要な情報を提供するものである。 |
| カテゴリ | 大豆 |
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