東海村ウラン加工施設臨界事故に伴う農作物の緊急放射能調査とそれまでの平常時調査

タイトル 東海村ウラン加工施設臨界事故に伴う農作物の緊急放射能調査とそれまでの平常時調査
担当機関 農業環境技術研究所
研究期間 1987~1999
研究担当者
発行年度 1999
要約  東海村ウラン加工施設臨界事故に伴う農作物の緊急放射能調査を実施し,事故による汚染はないことを明らかにした。チェルノブイリ事故以来,野菜等農作物の平常時放射能調査を継続して実施し,セシウム137等放射性核種の濃度レベルを明らかにしてきた。
背景・ねらい  農業環境技術研究所ではチェルノブイリ原発事故緊急放射能調査を実施して以来,緊急時の放射能調査(核種分析)を迅速・正確に実施できる体制をつくり,継続維持してきた。
 平常時にも環境放射能調査圃場で野菜等各種作物を周年的に栽培し,収穫物中の放射能を測定(核種分析)し,バックグラウンドレベルとその経年変化を把握している。
 平成11年9月の東海村ウラン加工施設(JCO)臨界事故では茨城県および農林水産省の依頼を受け,ただちに茨城県内農作物の緊急放射能汚染調査を実施し,放射能汚染の有無・レベルを明らかにしようとした。
成果の内容・特徴
  1. JCO事故に係わる野菜等農作物の緊急放射能汚染調査を実施し,緊急時最重要となる131I(半減期8日)や137Cs(半減期30年)等人工放射性核種を分析したが,シイタケ以外の農作物ではいずれも検出されなかった。
  2. シイタケは2地点とも137Csが10Bq/kg・生重前後であったが,キノコ類は137Cs集積植物として知られ,日本産キノコ類(1989~1991年)の137Cs濃度は平均37(0.4~1,250)Bq/kg・生重であり,これよりは低かった。また,131I など他の人工放射性核種は検出されていないことから,JCO事故以前から環境中に残存していた137Csを吸収したものと判断した。
  3. 平常時(1989~1995)のつくば市農環研圃場栽培作物(34種,94点)の放射能調査では,緊急時より検出下限は2桁低くなるが,それでも人工放射性核種は137Cs以外は検出されなかった。137Cs濃度は平均0.0064(ND~0.14)Bq/kg・生重で,食品摂取制限指標より5桁も低かった。
     *平常時には灰化等の濃縮操作や測定時間の大幅増を行うため。
  4. 天然放射性核種の210Pb(半減期27年)は平均0.41(ND~2.61)Bq/kg・生重,40K(半減期12.8億年)は99.4(21.5~32.2)Bq/kg・生重で,210Pbは137Csより平均64倍,40Kは1.6×104倍も高かった。また,40Kでは暫定基準値レベルの作物も多かった。
[具体的データ(図1)(図2)]
成果の活用面・留意点  JCO臨海事故緊急調査の結果は,政府・茨城県からの農水産物の安全宣言に活用された。また,平常時バックグラウンド調査は,緊急調査での的確な対応を可能とし,農作物と生産環境の安全性確保,国民の安心と信頼性の確保に寄与した。
図表1 225270-1.jpg
図表2 225270-2.jpg
カテゴリ 加工 くり しいたけ

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