| タイトル |
イヌの単球、好中球に対する鶏卵白由来物質の免疫増強作用 |
| 担当機関 |
家畜衛生試験場 |
| 研究期間 |
1994~1996 |
| 研究担当者 |
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| 発行年度 |
1996 |
| 要約 |
イヌの単球を鶏卵白由来物質(EWD)で刺激培養した上清は、単球のみならす好中球の貧食能や走化性を増強した。この増強はEWD刺激好中球からでなく、EWD刺激単球から産生される液性因子によって誘発されることが判明した。
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| 背景・ねらい |
発症要因が複雑でしかも従来のワクチンや化学療法剤等では防御が困難な感染性炎症疾患/免疫関連疾病が顕在化する傾向にある。その予防や制御技術の開発 には有用な生体応答修飾物質の探索や作用機構の解明は不可欠である。鶏卵白由来物質(egg white derivatives; EWD)は免疫増強作用を有することは知られているが、その作用機序については明らかにされていない。そこで、イヌの単球および好中球をEWD存在下で培養し、それらの細胞の貧食能や遊走性を評価することによりその作用機序を解析した。
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| 成果の内容・特徴 |
- 本研究で用いたEWDは、鶏卵白からリゾチーム等を除去した後、凍結乾燥した蛋白質物質である。クロマトグラフィーおよび等電点電気泳動で分析したところ、オボアルブミン、コンアルブミン、オボムコイド等から構成されていた(表1)。
- イヌの末梢血から白血球(PBL)、単核細胞分画(MNC;単球15%、リンパ球85%)および多形核細胞分画(PMN; 好中球95%、好産球5%)を分離調製した。EWD(200μg/ml)存在下で各分画(2×106cells/ml)を37℃で、3時間培養した後、粒子(1×109particles/ml)を添加し、さらに1時間培養した。各分画細胞の貧食能をフローサイトメーター(Coulter、Profile (Ⅱ))にて評価したところ、EWD刺激PBLおよびMNCのいずれにも貧食能の有意な増強がみられ、またEWD刺激MNCの培養上清(20%)の存在下ではさらに上昇した(表2)。PMNの貧食能はMNCに比して低かったが、EWD刺激MNCの培養上清の存在下で有意に上昇した。
- EWD、EWD刺激MNC培養上清およびEWD刺激PMN培養上清に対するPMNの走行性をBoyden chamber法により検討したところ、EWDには直接的な走化活性はみられなかった(図1)。EWD刺激MNC培養上清にはPMNの遊走を誘発させる高い活性がみられたが、EWD刺激PMN培養上清には遊走誘発活性は認められなかった。
- 以上の成績からEWDの作用機構を要約すると、EWDによる単球や好中球の機能亢進は、好中球に対するEWDの直接的な刺激によるものでなく、EWD刺激単球から産生される液性因子を介した作用によって誘導されると考えられた(図2)。
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| 成果の活用面・留意点 |
天然型の生体応答修飾物質としてのEWDは、家畜や魚などの経済動物、イヌなどの伴侶動物など多岐の動物に非特異的な免疫賦活作用を有することから、これらの動物の衛生管理の改善に有用であろうと考えられるが、その臨床応用に関しては作用機序や安全性に関する詳細な研究が必要である。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 図表3 |
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| 図表4 |
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| 図表5 |
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| 図表6 |
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| 図表7 |
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| 図表8 |
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| カテゴリ |
乾燥
鶏
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