| タイトル | 汽水湖沼におけるシジミへの鉄錆付着原因の推定 |
|---|---|
| 担当機関 | 北海道立水産孵化場 |
| 研究期間 | 2091~2091 |
| 研究担当者 |
安富亮平 渡辺智治 |
| 発行年度 | 2008 |
| 背景・ねらい | 錆シジミ(図2)は外観から商品価値の低下することが問題視されている。河川内での錆シジミは、底泥中から水中に溶出した二価鉄が酸化されることにより発生すると考えられているが、汽水湖沼では具体的な錆の付着原因については不明であり、発生を防止するための対策を取ることができない状況にある。現在、天塩パンケ沼の一部の場所で錆シジミが発生しているが、シジミ漁業者は発生区域の拡大を危惧しており、早急な対策が必要となっている。本研究は、汽水湖沼で鉄錆のシジミ貝殻表面への付着原因を解明するために行った。 |
| 成果の内容・特徴 | 今回調査を行った湖沼では潮位の上昇に伴い、湖沼と繋がる河川から溶存酸素に富んだ河川水が逆流して湖沼内に流入する。連続水質記録計による水質の観測並びに底質の分析結果から、錆シジミが発生する場所(湖口部=錆有地点)と発生しない場所(湖奥部=錆無地点)とでは、以下のような環境の違いが見られた。 河川水の流入が先に起こる湖口部の溶存酸素(図3)は6~10mg/Lの高い濃度で変動したのに対し、湖奥部では0~12mg/Lと変動幅が大きく、頻繁に低酸素環境になることが観察された。また、今回の調査では、二価鉄(図4)、硫化物量(図5)の濃度も錆無、錆有地点で統計的に有意な差は認められなかったが、二価鉄は錆シジミの発生する湖口部に高い傾向が見られ、硫化物量は、錆シジミの発生しない湖奥部の方の濃度が高い傾向が認められた。この結果、湖口部では水中からの酸素の供給があり、底泥の有機物の分解に伴って生じた二価鉄が、酸素や好気的環境で存在する鉄細菌等により酸化され、水産化第2鉄としてシジミ貝殻表面に付着することにより錆シジミが発生すると考えられた。一方、湖奥部では、底泥から溶出する二価鉄は硫化水素と結びついて硫化鉄(黒色)に変化し、錆シジミは発生しにくくなると考えられた。 |
| 成果の活用面・留意点 | 湖内におけるシジミ貝殻表面への鉄錆の付着原因が把握されたので、湖内のシジミ漁場環境の修復及び保全対策を講じるための基礎資料としての活用が期待される。 |
| カテゴリ |
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