| タイトル | 豚繁殖・呼吸障害症候群ウイルス日本分離株の遺伝学的多様性 |
|---|---|
| 担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 動物衛生研究所 |
| 研究期間 | 2000~2001 |
| 研究担当者 |
加藤花名子 加来義浩 吉井雅晃 宮崎綾子 恒光 裕 清水実嗣 村上洋介 池田秀利 |
| 発行年度 | 2005 |
| 要約 | 豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)ウイルス日本分離株には、多様な遺伝学的系統が存在する。また、アジアに特有な系統が、特に東日本に多く分布したことから、地域的に進化してきたことを示唆している。 |
| キーワード | ブタ、豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)ウイルス、遺伝学的系統、ORF5遺伝子 |
| 背景・ねらい | 母豚の繁殖障害と子豚の呼吸器障害を主徴とする豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)は、我が国を含め、世界の養豚国において深刻な経済被害を及ぼしている。その病原体であるPRRSウイルスは、北米型と欧州型に分類されるが、それぞれの遺伝子型においても遺伝学的多様性が報告されている。これまで日本では北米型のみが報告されているが、その遺伝学的特徴および多様性は明らかでない。そこで海外の株との遺伝学的関係、分離年代および分離地域と遺伝学的系統との関係を明らかにするため、多様性に富み、中和抗原をコードするORF5遺伝子の分子系統樹解析を行う。 |
| 成果の内容・特徴 | 1. 日本で分離された32株について、海外の北米型189株と共に分子系統樹解析を実施した。その結果、日本には少なくとも4つの遺伝学的系統(I、II、III、V)が存在し、その63%が系統IIIに属した(図1)。この系統には台湾と中国の2株が属したことから、アジア特有の系統であることが示唆された。 2. 1992∼93年の分離株は、系統IとIIIのいずれかに属した。一方、2000∼01年の分離株は、この2系統以外も見られたことから、年代経過により多様性が増加したことが分かった(図1)。 3. 1992∼93年では、系統Iは西日本に、系統IIIは東日本に分布し、2000∼01年においても、例外があるものの、同様の傾向が見られた(図2)。このことから、地域的な進化の可能性が示唆された。 |
| 成果の活用面・留意点 | 1. 日本におけるPRRSウイルスの遺伝学的特徴が明らかとなったことから、伝搬経路の解明や株の識別といった分子疫学解析に活用できる。 2. 株による交差免疫の差異が報告されており、日本には多様な株が存在することから、PRRS陽性農場においても他の株を侵入させないことが重要である。 3. 病原性、抗原性や免疫原性といったウイルス学的性質と遺伝学的系統との関連についての解析が今後の課題である。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| カテゴリ | 繁殖性改善 豚 |
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